台風13号「ドルフィン」浙江省に2度上陸 上海で大規模冠水、100万人超避難

台風13号「ドルフィン」が2026年8月9日午後、中国浙江省沿岸に2度上陸し、浙江省や上海市など中国東部の広い範囲に暴風雨をもたらした。中国中央気象台によると、上陸時の最大風速は毎秒42メートルに達した。上海では100カ所を超える道路区間などが冠水し、浦東、虹橋両空港で計1384便が欠航した。ロイター通信によると、中国では100万人以上が避難した。

台風13号「ドルフィン」、浙江省に2度上陸

台風13号「ドルフィン」は8月9日午後5時30分ごろ、浙江省台州市玉環市坎門街道の沿岸に上陸した。中心付近の最大風速は毎秒42メートルで、中国の風力階級で14級の「強台風」に達し、中心気圧は945ヘクトパスカルだった。

約1時間後の午後6時40分ごろには、浙江省温州市楽清市翁垟街道の沿岸に2度目の上陸をした。この時の勢力は「台風」級だった。

台州市では強風で多数の樹木が折れ、住宅の屋根が吹き飛ばされたほか、架空電線が切断されて火花が飛び散った。椒江区の工人西路では海水が市街地に流れ込み、道路が冠水した。病院でも天井から雨漏りするなどの被害が出た。8月9日夜の時点で、現地の被災者数や死傷者の状況は明らかになっていない。

上陸前の8日には、浙江省温嶺市石塘鎮で高波を見物していた家族とみられる大人2人と子ども2人が大波に襲われた。3人は防波堤上で起き上がったが、9歳前後の男児が海にさらわれ行方不明となり、地元当局が捜索を続けた。

上海で大規模冠水、13年ぶり「赤色警報」

上海市では8月9日、台風13号「ドルフィン」の外側の雨雲によって猛烈な雨となった。浦東新区の塘橋街道では雨量204.5ミリを記録した。

上海市気象台は同日午前9時ごろ、中心市街地に大雨の「オレンジ警報」を発令し、午前10時30分には最高レベルの「赤色警報」に引き上げた。上海で最高レベルの大雨警報が発令されたのは2013年以来13年ぶりとなった。

浦東新区、黄浦区、長寧区、徐匯区などでは100カ所を超える道路区間や地下道などが冠水した。黄浦区の製造局路では水がふくらはぎの高さまで達し、一部の店舗や古い住宅団地に雨水が流入した。徐匯区の武康路や安福路でも冠水が発生した。

水務当局は河川の水門や排水ポンプを緊急稼働させ、上海城投集団も移動式ポンプ車32台を投入して排水作業を進めた。

上海2空港で1384便欠航、14万人超が避難対象

交通機関にも大きな影響が出た。上海浦東国際空港と上海虹橋国際空港では8月9日、発着便の約6割が減便または欠航となり、計1384便が欠航した。内訳は浦東空港が871便、虹橋空港が513便だった。

上海地下鉄では同日午後3時から5号線、16号線、浦江線が全線で運行を停止した。市内のフェリーも全航路で運航を停止し、高速道路や高架道路では速度規制を実施。長距離バスもすべて運休した。

上海市では8日から危険地域の住民の避難を進め、崇明区、臨港新片区、洋山港などから3万300人を避難・収容した。9日には浦東新区などでも避難を開始し、対象者は計14万4200人に上った。福建省でも8日午後6時までに9万8900人が避難した。

浙江省で2026年初の洪水 最大500ミリの雨予想

浙江省の甬江流域では8月9日夜、姚江大閘観測所の水位が1.8メートルまで上昇し、甬江で2026年初の洪水が発生した。

気象当局は8月10日までに、浙江省、上海市、福建省北部、江西省北東部、安徽省中南部、江蘇省の大部分で大雨になると予想した。浙江省中部と東部の一部では累積雨量が250~500ミリに達する可能性があるとして、洪水や土砂災害への警戒を呼び掛けている。

出典

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(2026年8月10日)

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