中国、「七下八上」の防汛最重要期間入り 水利省が非常態勢
【北京=2026年7月16日】中国水利省は16日、毎年7月下旬から8月上旬にかけて洪水被害の危険性が最も高まる「七下八上」と呼ばれる洪水対策の最重要期間に入ったと発表した。王宝恩次官は記者会見で、今年は南北各地で降雨が多く、局地的な豪雨や増水に加え、勢力の強い台風が北上して内陸部へ影響を及ぼす可能性があり、防災対応は例年以上に複雑で厳しい局面を迎えるとの見通しを示した。
主要河川で大規模な増水が相次ぐ
王次官によると、今年は雨期入り以降、全国の主要河川で番号を付けて管理・公表する大規模な増水が計25回発生し、河川609本で警戒水位を超える増水を観測した。これは過去5年間の同時期平均を35%上回る。さらに、中小河川97本で危険水位を超える増水が発生し、14河川では観測史上最大規模の増水を記録した。各地では短時間に豪雨が相次ぎ、一部ダムでは異常や決壊も発生した。
国家防総が重点地域への警戒を強化
国家洪水防止・干ばつ対策総指揮部弁公室と応急管理省は15日、中国気象局や水利省など関係機関との合同会議を開き、「七下八上」の防汛情勢を分析した。遼寧省、吉林省への洪水対策3級緊急対応、黒竜江省と山東省への同4級緊急対応を維持するとともに、遼寧省と吉林省には作業チームを派遣し、現地で防災対策を指導している。
会議では、華北や東北で増水した河川が下流へ流下し、堤防やダムの管理圧力が高まっているほか、中国北西部東部でも強い降雨が予想されると指摘した。また、7月後半から8月前半にかけては、中国南北の双方で多雨となり、局地的な豪雨や増水が多発するほか、勢力の強い台風が北上して内陸部へ影響を及ぼす可能性があるとした。
救援部隊の事前配備や避難体制を徹底
国家洪水防止・干ばつ対策総指揮部弁公室は各地に対し、防災責任の徹底、救援部隊や資機材の事前配備、危険地域住民の早期避難、ダムや河川の巡視強化などを指示した。水利省も16日から防汛最重要期間の業務体制を全面始動し、部長による定例・緊急協議を強化するとともに、本省と直属機関の防災担当職員を非常態勢へ移行させ、洪水対応の強化を進めている。
