江沢民氏の生誕100年記念大会、習近平氏が功績を評価 胡錦濤氏は欠席

中国共産党と中国政府は2026年8月17日午前10時、北京の人民大会堂で江沢民元国家主席の生誕100周年記念大会を開いた。習近平国家主席が演説し、江氏が香港・マカオ返還や「反台湾独立」の取り組みを主導したと功績を評価した。胡錦濤前国家主席は欠席した一方、温家宝元首相や王岐山前国家副主席らが出席した。

江沢民氏の生誕100周年を最高規格で記念

江氏は1926年8月17日生まれで、2022年11月30日に死去した。星島頭條によると、中国で同様の最高規格の生誕記念大会が開かれた故人の指導者は、毛沢東、周恩来、劉少奇、朱徳、鄧小平、陳雲の6氏で、江氏は7人目となった。

大会は李強首相が司会を務め、現職の中国共産党中央政治局常務委員が全員出席した。引退した指導者では温家宝、賈慶林、張徳江、栗戦書、汪洋、曽慶紅、王岐山の各氏らが姿を見せたが、胡錦濤氏は欠席した。

習氏は演説で、江氏を中国共産党の第3世代中央指導部の核心であり、「3つの代表」重要思想の創始者だと位置付けた。江氏が1989年に中央指導部の要職に就いた後、13年間にわたって国を率い、複雑な国際情勢の中で改革開放の新局面を切り開いたと評価した。

香港・マカオ返還と台湾政策の功績を強調

習氏は香港とマカオの中国返還を実現したほか、台湾との間で「1つの中国」原則を反映したと中国側が主張する「92年合意」の形成を推進し、分裂と「台湾独立」に反対する重大な闘争を展開したと述べた。外交・軍事面では、中国独自の軍事改革や世界の多極化を進めたとした。

また、1989年春から夏にかけて中国で「深刻な政治的騒動」が発生した際、江氏が党中央の決定を断固として実行し、上海の安定を維持したと指摘した。習氏は、江氏が第16回党大会と2004年に中央指導部や中央軍事委員会主席からの退任を自ら申し出たことにも言及し、引退後も党風・廉政建設と汚職撲滅を支持したと評価した。

習近平氏が江沢民氏の親族と面会

中国中央テレビは2026年8月17日夜のニュース番組で、記念大会に先立ち、習氏らが江氏の親族と面会した様子を放送した。現職の政治局常務委員7人と韓正国家副主席が、約20人の親族と握手し、記念撮影を行った。

親族では長男の江綿恒氏、次男の江綿康氏、妹の江沢慧氏が出席した。江綿恒氏の息子で孫に当たる江志成氏や、江氏のおいで元上海市政治協商会議主席の呉志明氏らも参加した。江氏の元側近や出身地の代表も大会に出席した。

江氏の生涯と思想を扱う研究討論会も2026年8月17~19日に北京で開かれた。蔡奇・中国共産党中央政治局常務委員が開幕式で演説し、新たな時代条件を踏まえて「3つの代表」重要思想の研究を深めるよう求めた。

江沢民時代の評価

中央社によると、香港科技大学の丁学良名誉教授は、今回の大会について、中国共産党の既存の規則と制度に沿ったもので、追加的な政治的メッセージを発する意図はないとの見方を示した。

丁氏は江氏の主な功績として、親しみやすい個人的な振る舞い、中国の世界貿易機関(WTO)加盟、高等教育改革の推進を挙げた。一方、1989年の天安門事件後に社会の安定維持を重視する統治を強化し、民間の集団行動や言論、思想、知識人の活動を厳しく管理したことも政治的遺産に含まれると指摘した。法輪功の取り締まりや、官僚の汚職に対する姿勢も批判の対象になっていると述べた。

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