中国洪水・土砂災害特集 最新の豪雨・水害情報まとめ

A densely built town flooded, with muddy water filling streets and surrounding buildings partly submerged beneath the flood. Explains widespread inundation of the area as mountains loom in the distance.

中国では毎年6月から9月にかけて雨季を迎え、各地で洪水や土砂災害が発生している。近年は異常気象の影響もあり、長江流域や華南地域を中心に記録的豪雨による被害が頻発している。本ページでは、中国で発生した主な洪水・水害・土砂災害に関する情報をまとめる。

2026年8月 台風13号で北京・河南に記録的豪雨

北京で道路冠水、河南省で6万5000人超が避難

台風13号(ドルフィン)の周辺から流れ込む湿った空気と冷気の影響で、26年8月、北京市と河南省が記録的な豪雨に見舞われた。北京では順義区後沙峪で1時間に88.5ミリを観測し、一部の道路が歩行者の腰の高さまで冠水した。市当局は洪水防止の緊急対応を2級に引き上げ、工事現場3357カ所の工事を中止したほか、福祉施設の入居者ら計5123人を安全な場所へ移した。河南省では平頂山市葉県常村で356.9ミリを観測し、2万7191世帯、計6万5593人が避難した。各地で休校や休業、操業停止、交通規制などの措置が取られた。

河南省で北汝河の堤防が40メートル超決壊

河南省平頂山市郟県では8月12日夜、極端な大雨と上流ダムの放流による増水で、北汝河の堤防が幅40メートル余りにわたって決壊した。地元当局は13日午前3時までに周辺住民2182人を避難させ、取り残された人や死傷者は確認されていない。現場には2800人を超える救助要員が投入され、大型機械が入りにくいため、人力で砂袋や砂利を運び、堤防の補強と決壊部分の封鎖を進めた。同日午前8時までに河川の流量と水位は低下した。

2026年7月 全国で台風や豪雨被害

26年7月も豪雨の被害が相次いだ。

台風10号(メイサーク)の影響により広西チワン族自治区では記録的豪雨となり、河川の氾濫や堤防決壊などで洪水被害が拡大した。住宅や農地の浸水、道路の寸断が相次ぎ、多数の住民が避難を余儀なくされた。

一方、台風9号(バービー)の影響では、中国北方でも豪雨となり、遼寧省や河北省で河川の増水や浸水被害が発生した。河北省では洪水調節のため放水区(遊水地)が運用され、大規模な住民避難が実施されたほか、一部地域では住民と当局の間で混乱も生じた。

中国では南部だけでなく華北や東北地方でも豪雨災害が発生するケースが増えており、各地で洪水や土砂災害への警戒が続いている。

また、豪雨の影響は中国内陸部にも及んだ。甘粛省隴南市宕昌県では2026年7月7日、断続的な大雨により国有林で大規模な山崩れが発生し、作業員33人が土砂に巻き込まれた。救助活動の結果、21人が死亡、7人が負傷し、5人が無傷で救出された。中国当局は国家地質災害4級応急対応を発動し、消防や応急管理部門などによる大規模な救助活動を実施した。

さらに7月17日には、重慶市彭水ミャオ族トゥチャ族自治県で大規模な土砂崩れが発生した。18日までに8人の死亡が確認され、34人が行方不明、10人が負傷したほか、18人が救助された。崩落した土砂は約1万8000立方メートルに達し、現場では二次崩落の危険が続く中、消防や専門救助隊、医療チームなどによる大規模な救助活動が続けられた。当局は国家地質災害2級緊急対応を発動し、周辺住民1100人以上を避難させるなど警戒を強めている。

2026年6月 中国南部で豪雨災害が拡大

2026年6月には湖北省宣恩県で洪水が発生し、死者・行方不明者が発生した。

続いて重慶市では記録的豪雨により河川が氾濫し、11人が死亡、11人が行方不明となった。

さらに広東省では1日600ミリを超える豪雨が観測され、各地で道路冠水や住宅浸水が相次いだ。湖南省、江西省、広西チワン族自治区などでも洪水警報が発令され、多数の住民が避難した。

2025年も続いた豪雨被害

2025年も洪水リスクが継続した。長江流域では増水への警戒が続き、中国当局は各地で防災体制を強化した。

中国の気象当局は近年、短時間に集中する豪雨が増加していると警告しており、都市部では地下道や道路の冠水、山間部では土石流や土砂崩れが発生しやすい状況が続いている。

2024年に起きた洪水と土砂災害

中国の洪水被害は主に長江流域、珠江流域、華南地域、西南部山岳地帯で発生する。特に湖北省、湖南省、広東省、広西チワン族自治区、四川省、重慶市などでは毎年のように豪雨災害が発生している。

2024年7月には湖南省資興市で台風の影響による大規模洪水が発生し、死者50人、不明者15人となった。また湖北省恩施州咸豊県でも市街地が冠水し、多数の住民が避難を余儀なくされた。

2024年8月には広東省と福建省で洪水被害が拡大し、中国当局は防汛緊急対応を発動した。さらに同年10月には広西チワン族自治区で「100年に一度」とされる洪水が発生し、住宅やインフラに大きな被害が出た。

中国滞在者への注意点

中国では洪水発生時に交通機関の運休や道路閉鎖が頻繁に発生する。特に山間部では土砂崩れや土石流による被害が発生しやすいため、豪雨警報発令時には不要不急の移動を避けることが重要である。

また、地下道やアンダーパスは短時間で冠水するケースがあり、徒歩や車での通行は危険を伴う。中国へ渡航・滞在する日本人は現地気象情報や地方政府の防災情報を確認しながら行動する必要がある。

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