上海市長に朱忠明氏 財政次官など歴任、54歳で正式就任

中国上海市の第16期人民代表大会第5回会議は9月30日午後、市内の世博センターで開かれ、市長代行の朱忠明氏を市長に選出した。朱氏は54歳。9月4日に辞任した龔正氏の後を継ぎ、代行就任から約1カ月で正式に市長となった。上海市共産党委員会副書記と市政府党組書記も務める。

選出は無記名投票で行われ、朱氏は会議で憲法順守を宣誓した。中国の金融拠点である上海の市長交代については、ロイターも9月30日、市当局の発表に基づいて報じた。

浙江省の財政部門から中央政府へ

朱氏は1972年4月生まれで、浙江省海寧市出身。公共管理の修士号を持ち、財政・会計分野を中心に地方政府と中央政府で経験を積んだ。浙江省財政庁長、湖南省副省長を経て、2021年7月に財政次官に就任した。

2024年7月には上海市党委員会副書記に転じ、その後、市党委員会政法委員会書記を兼任した。市長就任に先立つ今年8月29日には、市政府党組書記として党組会議を主宰。9月4日の市人民代表大会常務委員会で副市長兼市長代行に任命された。

財新によると、朱氏は山西省の盧東亮省長に次ぎ、中国の省・直轄市・自治区の政府トップで2番目に若い。1970年代生まれの同級政府トップは、朱氏の正式就任で5人となった。前任の龔氏は2020年7月に上海市長に就任し、約6年間務めていた。

国際経済・金融など「5つの中心」を強化

上海市は、経済、金融、貿易、海運、科学技術イノベーションの国際的な拠点となる「5つの中心」の建設を進めている。9月30日の会議では、陳吉寧市党委員会書記が科学技術の革新、改革開放、都市運営の高度化を推進し、年間の目標達成に全力を挙げるよう求めた。

朱氏は市長代行となった9月4日、法に基づく行政を進め、改革、経済発展、社会の安定に取り組む方針を表明した。政策決定に市民の意見を反映させ、生活上の課題については、困難であっても解決策を見いだす姿勢を示した。

外資誘致についても、代行就任後に方針を説明している。9月17日に上海で開かれた多国籍企業向けの投資促進行事では、企業に対し、行政サービスや政策、事業環境の充実を通じて投資を支える考えを示した。行事では、多国籍企業の本部、技術革新の拠点、製造拠点などに関する協力案件が発表された。

上海市政府が公表した朱氏の説明によると、市内には8万社を超える外資系企業があり、多国籍企業の地域本部は1100カ所超、外資系研究開発センターは670カ所に上る。同日の行事には24カ国・地域から企業経営者や業界団体、投資機関の代表ら220人以上が参加した。

台北との都市交流でも新体制に

上海市長の交代は、台北市との都市間交流「台北・上海双城フォーラム」にも関係する。聯合報は、今後のフォーラムでは台北市政府が新市長との交流に臨むことになると伝えた。

同紙によると、上海市政府で台湾事務を担当する副市長は盧山氏。朱氏の正式就任により、市長交代の手続きが完了した。

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(2026年10月1日)

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