米中、各300億ドルの輸入品で関税引き下げへ 玩具や小型家電、米農産物など対象

米国と中国は、双方が相手国から輸入する各300億ドル相当の「非敏感品」について、より低い関税を適用する方向で合意した。米ホワイトハウスが9月25日、中国の習近平国家主席による23~25日の米国国賓訪問を受けて発表した。米国側では中国から輸入する小型家電、玩具、祝祭用装飾品、子ども用カーシートなど、中国側では米国産の農産物、水産物、木材・木製品、化粧品、医療機器などが対象となる。

中国国営新華社も26日、米中首脳が「300億ドルの相互関税引き下げ」で合意し、両国の経済・貿易チームに実施を指示したと伝えた。香港、台湾メディアも米中双方の発表を基に同様の内容を報じている。

米中「貿易理事会」を本格始動

今回の関税措置は、5月に北京で開かれたトランプ米大統領と習主席の首脳会談で設置が決まった「米中貿易理事会(US-China Board of Trade)」を通じて進める。

両国は5月の段階で、それぞれ300億ドル以上の輸入品について相互に関税を引き下げる枠組みを原則合意していた。中国商務省は当時、双方が関心を持つ品目について最恵国税率、あるいはそれを下回る税率を適用する可能性があると説明していた。

今回の首脳会談で対象となる商品群が具体化した。ホワイトハウスによると、米国から中国への輸出では農産物、魚介類、原木・木製品、化粧品、医療機器などが含まれる。中国から米国への輸出では小型家電、玩具、祝祭用装飾品、子ども用カーシートなどの消費財が対象となる。貿易理事会は農業分野の市場参入障壁を協議する作業部会も設けた。

なお、交渉段階ではベッセント米財務長官らが花火を「非戦略的」な中国製品の例として挙げていたが、9月25日にホワイトハウスが公表した最終的な成果文書では、花火は対象品目として明記されていない。

戦略物資への規制は維持

今回の措置は米中間の関税を全面的に撤廃するものではない。対象は国家安全保障上の重要性が低い「非敏感品」が中心で、半導体や先端技術、重要鉱物などを巡る規制とは切り離されている。

米中は2025年に激しい関税引き上げを繰り返した後、段階的に休戦措置を導入した。2026年5月の首脳会談では、従来のように中国の経済体制そのものの改革を求める交渉から、特定の商品分野について輸出入を拡大する枠組みへ軸足を移していた。AP通信は首脳会談前、300億ドル規模の相互関税引き下げが5月合意の主要な未実施項目の一つだったと伝えていた。

中国側も今回、首脳会談で達成した8項目の成果の一つとして「300億ドルの相互関税引き下げ」を明記した。新華社によると、両首脳は貿易理事会などの仕組みを進め、これまでの米中経済・貿易協議の成果を延長・実施することで一致した。

関税以外では、中国が2027年と2028年にそれぞれ少なくとも1000万トンの米国産石炭を輸入することでも合意した。両国はレアアースなど重要鉱物の供給問題についても協議を継続する。

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(2026年9月28日)

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