中国で約1年10カ月にわたり拘束されている米国籍の地震学者、陳友麟氏について、妻の栄玉仿氏は9月22日、米政府高官から、トランプ大統領が習近平国家主席との会談で釈放を求めると伝えられたと明らかにした。陳氏は2024年11月5日、米国へ戻るため北京首都国際空港にいたところを中国の国家安全当局者に逮捕された。スパイ罪で起訴されているが、公判はまだ開かれていない。首脳会談で実際に釈放要求が行われたかどうかは、確認されていない。
北朝鮮の核実験を地震波から分析
陳氏は中国生まれで、2011年に米国籍を取得し、ボストン近郊に住む。米政府の契約企業に所属し、北朝鮮の地下核実験で生じる地震波を調べてきた。研究には米国務省と空軍研究所の資金が使われた。ロイターが確認した陳氏の論文は、北朝鮮の核実験による揺れと自然地震を見分ける方法を扱い、公開を認められた資料として作成されていた。
陳氏は2024年、中国の家族を訪ね、大学2校で研究について講義した後、帰国直前に逮捕された。ロイターによると、2025年5月1日にスパイ罪で起訴された。妻は、研究には公開データを使い、中国の研究者とも協力していたとして、容疑を否定している。陳氏が拘束中に研究について100回以上取り調べを受けたとも説明した。これらの取り調べの内容や起訴理由の詳細は、中国当局から公表されていない。
米中で拘束の位置づけに隔たり
米国は陳氏を「不当な拘束」の対象と認定し、釈放を求めている。栄氏によると、陳氏は米政府の機密情報を扱う資格を持っていなかった。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの取材には、家族が長期間、本人と直接会話できていないと語った。米大使館員には月1回、約30分の面会が認められているが、中国当局者が同席するという。
一方、中国外務省は7月、司法機関は法に基づいて案件を処理しており、「いわゆる不当な拘束は存在しない」と説明した。陳氏の研究が起訴事実のどの部分に関係するのかについては、確認できる説明を示していない。
栄氏は9月22日、ホワイトハウスで米国務省と国家安全保障会議の担当者に面会した。米政府高官はロイターに、拘束された米国民の問題の解決は大統領の優先課題だと述べた。栄氏は、トランプ氏が5月の訪中時にも陳氏の件を習氏に伝えたが、釈放にはつながらなかったと話している。これに加え、米国は6月に中国で拘束されたミャンマー問題研究者ミン・ジン氏も「不当な拘束」の対象と認定した。
香港紙は今回の首脳会談を前に、中国で拘束された米国民の家族が釈放を求める働きかけを強めていると伝えた。台湾の聯合報も8月、米国が陳氏とミン・ジン氏の釈放を求める一方、中国側は不当な拘束との見方を否定していると報じている。
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出典
- Exclusive-Wife of US seismologist held in China says Trump will ask Xi to free him
- China detains US seismologist who has studied North Korean nuclear tests
- 特习会能否促成中方释放地震学家陈友麟?
- US families ramp up efforts for loved ones’ release from China ahead of Xi’s visit
- 川習會前添敏感議題 美國務院認定學者敏辛遭中非法拘押
