米国、中国渡航情報に「不当拘束」指標追加へ 警戒水準は2を維持

米国務省が中国本土への渡航情報に、米国民が中国政府によって不当に拘束される危険を示す「D」指標を追加する方針であることが、10月16日明らかになった。米ニュースサイトのSemaforが更新計画と国務省報道官への取材に基づき報じた。4段階の警戒水準は、上から3番目の「レベル2・一層の注意」を維持する。

国務省報道官は、米国民が中国で不当に拘束される深刻な危険に直面していると説明した。「D」は拘束に関する具体的な危険を示す指標で、渡航情報全体の水準は、治安や安全状況を幅広く評価して決めるとしている。

ただし、10月19日時点で確認した国務省の公開ページは、9月4日付の情報を掲載し、指標も従来の「O」のままだった。「O」は他の分類に含まれない潜在的な危険を意味する。追加方針は報道と報道官の説明で確認できるが、公開ページへの反映は確認できていない。

米国籍研究者2人の拘束が背景

Semaforが関係者の話として伝えたところでは、今回の見直しは、中国で拘束が続く米国籍のミャンマー問題研究者ミン・ジン氏と、地震学者ユーリン・チェン氏の事案に関連する。米政府は両氏を不当拘束の対象と認定している。

米上院議員らの公表資料によると、ミン氏は中国の大学での学術行事に招かれ、2026年6月3日に雲南省の昆明長水国際空港で拘束された。チェン氏は2024年11月5日に拘束され、スパイ容疑をかけられている。議員らは9月25日、両氏の釈放を優先課題とし、渡航情報への「D」指標追加などを求める超党派の決議案を提出した。

一方、中国外務省の林剣報道官は8月21日、ミン氏について、国家安全を脅かす活動に関与した疑いがあり、司法機関が法に基づき処理していると説明した。米側の不当拘束との認定に対し、中国には恣意的な拘束は存在しないと反論している。

国務省の現行の渡航情報は、法律の恣意的な適用や、公正で透明な手続きを欠く出国禁止、不当な逮捕・拘束の危険を指摘する。国家安全保障や反スパイ、データ保護に関する法律の広い運用により、通常の商業活動や研究でも拘束や取り調べの対象となる恐れがあると警告している。

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