四川省宜賓市でM5.5の地震が発生、13人が軽傷 成都や重慶でも強い揺れを観測、現地の状況と今後の見通し

四川省宜賓市高県でM5.5の地震が発生、13人が軽傷

2026年6月29日午前0時12分(現地時間)、中国四川省宜賓市高県沙河鎮付近(北緯28.50度、東経104.69度)を震央とするマグニチュード(M)5.5の地震が発生した。震源の深さは6キロ。この地震により、これまでに計13人が負傷したものの、いずれも軽傷であり速やかに病院へ搬送されて治療を受けている。現時点で死亡などの重大な人的被害や家屋の倒壊、住民の閉じ込めといった深刻な事態は報告されていない。現地では196人が緊急避難・移転を完了し、安全な場所に安置された。

震央周辺の上龍村には約301人の住民が暮らしているが、第1次被害状況調査では怪我人は確認されていない。しかし、現地では地震発生当時から雨が降っており、緩んだ地盤による土砂災害や地質災害のリスクが高まっている。

揺れは震央から遠く離れた主要都市にも及び、約300キロ離れた成都市や重慶市でも強い揺れが観測された。成都市内では「激しい揺れで直接目を覚ました」と証言する住民も多く、広範囲にわたって緊迫した状況が広がった。

激しい揺れに見舞われた現地の状況と住民の証言

震央である高県に隣接する珙県では、激しい揺れによって多くの住民が深夜にもかかわらず屋外へと避難する事態となった。現地のマンションに住む住民は「あまりにも恐怖を感じた。マンションから多くの人が外に飛び出してきた。揺れが非常に強く、建物の壁にひびが入り、タイルが砕けた」と当時の生々しいパニックを語っている。

また、珙県内で飲食店を営む男性の証言によると、地震発生時は店内に客がいたが、監視カメラには激しい揺れに驚いた客たちが一斉に店外へ逃げ出す様子が記録されていたという。店主は「棚の上のものが次々と落ちてきて、10年以上大切に保管していた古い酒瓶も揺れで落下して割れてしまった」と振り返る。地震直後の街路沿いには、建物の壁から剥がれ落ちた破片や石などが散乱する光景が見られた。

当局の迅速な救災活動と今後の地質災害リスクへの見通し

地震発生を受け、中国地震局および宜賓市当局は直ちに「地震3級緊急対応」を起動した。市級の関連部門や各県(区)が迅速に行動を開始し、被害状況の調査と救災業務を展開している。

四川省消防救援総隊は直ちに緊急対応を開始し、宜賓支隊を震央へ派遣した。29日午前1時の時点で、第1陣の救助勢力が震央である沙河鎮に到着し、偵察活動を進めている。さらに、四川省地震局も現場工作隊を被災地に派遣して緊急対応業務の支援を行っている。

現在、現地では民兵が道路上に転がった落石をクリアするなど、二次災害を防ぐための復旧活動が緊迫感のなかでも秩序立てて進められており、地元の社会秩序は概ね安定を保っている。しかし、前述の通り現地での降雨が継続していることから、当局は今後の斜面崩壊や土砂崩れに対する警戒を強めており、インフラの早期復旧と住民の安全確保に向けた監視活動が続けられる見通しである。

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