中国の狂犬病死者233人 2025年は5年ぶり高水準

Dog lying on a stone counter wearing a black plastic basket muzzle while a person in a dark jacket pets its head

狂犬病の発症者・死亡者数が増加

中国国家疾病予防管理局が2026年1月9日に公表した法定感染症統計によると、2025年の中国国内における狂犬病の報告発症者数は244人、死亡者数は233人となり、いずれも2020年以来で最多となった。狂犬病患者数と死亡者数は2019年から2023年まで減少傾向が続いていたが、2024年に増加へ転じ、2025年はさらに増加幅が拡大した。

2025年12月単月では狂犬病の発症者数が28人、死亡者数が30人だった。死亡者30人のうち17人は当月発症者、残る13人は前月以前に発症した患者だった。狂犬病は発症後の致死率がほぼ100%とされる急性ウイルス感染症で、中枢神経系を侵し、恐水症や羞明などの症状を経て死亡に至る。

犬や猫からの感染が大半

感染源の大半は犬で、中国では約95%の患者が犬に咬まれたことによる感染とされる。猫による感染も約5%を占める。国家疾病予防管理局は、動物に咬まれたり引っかかれたりした場合は直ちに石けんと流水で15分以上傷口を洗浄し、速やかに医療機関を受診してワクチン接種の必要性について医師の判断を受けるよう呼びかけている。

一方、中国ではペット飼育数の増加が続いている。関連業界報告によると、2025年の都市部における犬・猫の総数は1億2600万匹に達したが、狂犬病ワクチン接種率は犬が69.1%、猫が30.9%にとどまり、いずれも前年をやや下回った。

梅毒やHIV感染も高水準

2025年の感染症統計では、梅毒患者数が59万人を超え、1997年以降で2番目に多い水準となった。12月単月でも5万2197人が報告されている。さらにエイズ(AIDS)関連死亡者は12月だけで2027人に達し、肺結核患者も5万2826人が報告された。

近年は高齢者層を中心にHIV・エイズ感染の拡大が指摘されているほか、狂犬病患者数も2024年から増加傾向に転じている。2025年の統計は、中国において性感染症や結核と並び、狂犬病が依然として重要な公衆衛生上の課題であることを示した。

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