米国政府は10月28日、中国の遺伝子検査・医療機器関連企業3社を、新疆ウイグル自治区の強制労働に関係する企業の輸入規制リストに追加した。対象は華大基因(BGI Genomics)、華大智造(MGI Tech)、深圳華大基因科技(BGI Group)の3社。米政府は、遺伝子情報の収集や検査機器の提供を通じ、新疆での少数民族の監視や強制労働を支援したと主張している。企業側は関与を否定した。
米国土安全保障省(DHS)は3社を「ウイグル強制労働防止法(UFLPA)」に基づく企業リストに追加した。同法では、対象企業の製品について、輸入業者が強制労働と無関係であることを証明できない限り、原則として米国への輸入が認められない。
遺伝子情報を利用した住民監視を問題視
米政府は、華大基因などが新疆で遺伝子検査を実施し、住民の監視や抑圧につながる情報収集を支援したと指摘している。
華大智造については、遺伝子検査に使用する機器や技術支援の提供を通じ、こうした活動を可能にしたと主張した。
今回の措置により、同法に基づく規制対象企業・団体は計190に増えた。
対象となった企業はいずれも遺伝子解析や関連機器の分野で事業を展開している。華大基因は中国・深圳証券取引所、華大智造は上海証券取引所の科創板に上場している。
中国企業と政府は反発
華大集団と華大智造は、強制労働への関与を否定し、米政府の主張に反論した。両社は米国での事業規模が限定的であるとも説明している。
中国政府も措置を批判した。中国商務省は29日、米国の措置が中国企業の正当な権益を損なうと反発し、自国企業の利益を守るため必要な措置を講じる方針を示した。
在米中国大使館も米国側の主張を否定し、中国企業を不当に抑圧していると批判した。
米国は新疆ウイグル自治区での強制労働を巡り、中国企業に対する輸入規制を拡大してきた。中国政府は新疆で強制労働が行われているとの指摘を繰り返し否定している。
今回の措置は、遺伝子検査サービスだけでなく、検査機器や関連製品の米国向け輸出にも影響する可能性がある。ただし、具体的な取引停止額や各社の損失規模は明らかになっていない。
出典
- US bans imports from BGI Genomics, MGI Tech, citing ties to forced labor in Xinjiang
- US bans imports from 3 Chinese biotech companies over forced labor allegations
- US bans imports from Chinese genomics firms
(2026年10月30日)
