汕頭12人死亡火災、蚊取り線香から延焼 電池の熱暴走と消防設備の不備判明

中国広東省政府は10月16日、汕頭市潮南区峡山街道で2025年12月9日に発生し、12人が死亡した店舗兼住宅火災の調査報告を公表した。1階で使用していた棒状の蚊取り線香が周囲の可燃物に着火し、保管中のリチウムイオン電池や可燃性のガス容器などを巻き込んで急速に燃え広がったと認定した。

現場は丹鳳路にある鉄筋コンクリート造りの建物で、地上4階、一部5階建て。1階は金物・電気用品店、2階は倉庫、3、4階は住宅として使われ、家主の家族20人が暮らしていた。焼損面積は約150平方メートル、直接経済損失は約40万6300元だった。

電池が最初に発火したのではない

調査報告は、出火時刻を同日午後9時10分ごろと認定した。店の応接スペースで燃えていた蚊取り線香が可燃物に着火し、高温にさらされた電池が熱暴走して爆発、飛散した。その後、缶入りポリウレタン発泡充填剤、カセットコンロ用ブタンガス容器、スプレー塗料、さび落とし剤などが爆燃した。

電池自体の不具合による熱暴走が出火のきっかけになった可能性は排除された。ロイターなどの当初報道は午後9時20分に火災が発生したとしていたが、調査報告では同時刻は近隣住民が爆発音と炎を確認し、通報した時刻とされている。

避難経路に煙、散水設備には給水なし

上階から屋外へ逃げるには1階の店舗内を通る必要があり、住宅専用の避難階段はなかった。防火扉が閉まっておらず、高温の煙が階段に流入した。簡易散水設備も給水弁が閉じられ、作動した散水ヘッドに水が供給されなかった。1階の煙感知器は警報を発したが、上階の住民に速やかに伝わらなかった。死亡した12人はいずれも火災による窒息と判断された。

報告は店舗の安全管理に加え、地方政府や消防、建設関連部門の監督不備を指摘した。消防安全評価を担った検査会社についても報告内容が実態と大きく異なっていたとし、会社と関係者を司法機関で処理するよう求めた。公務員の職務遂行に関する問題は、規律検査・監察機関に引き継ぐとした。

#中国 #広東省 #汕頭 #火災 #蚊取り線香 #リチウムイオン電池 #熱暴走 #消防設備

出典

関連記事

タイトルとURLをコピーしました