満州事変から95年、瀋陽で追悼式典 日本総領事館が在中邦人に安全注意喚起

中国遼寧省瀋陽市で9月18日、満州事変の発端となった柳条湖事件から95年を迎え、犠牲者を追悼する「鐘撞き・警報吹鳴式典」が開かれた。市内では午前9時18分から防空警報が3分間鳴らされた。一方、在瀋陽日本国総領事館などは、日中間の歴史に関係する日は反日感情が高まりやすいとして、在中邦人に複数人での行動や目立つ行為を避けるよう呼び掛けた。

午前9時18分に市内全域で防空警報

式典は瀋陽市の「九・一八歴史博物館」にある残暦碑広場で行われた。香港01によると、参加者は「警世鐘」を鳴らし、旧日本軍の侵攻による犠牲者を追悼した。

瀋陽市政府の事前発表では、午前9時18分に市内全域で防空警報を3分間鳴らし、道路上の車両は停車して警笛を鳴らすほか、列車や船舶も汽笛を鳴らすとしていた。博物館周辺では午前8時30分から同10時30分まで車両の通行が規制された。

1931年9月18日夜、旧日本陸軍の関東軍は瀋陽郊外の柳条湖付近で南満州鉄道の線路を爆破し、中国軍による破壊だとして軍事行動を開始した。中国では「九一八事変」と呼ばれ、日本による中国侵略の起点と位置付けられている。中国側は同事件から1945年の日本敗戦までを「14年間の抗日戦争」としている。

中国本土の公式報道は、式典を「歴史を記憶し、犠牲者を追悼し、平和を大切にする」ための愛国主義・国防教育と位置付けた。新華社は95周年に合わせた論評で、日本の軍国主義や歴史修正主義に警戒すべきだと主張した。

日本語を大声で話さないよう要請

在瀋陽日本国総領事館は9月11日、中国では日中間の歴史に関係する日に反日感情が高まりやすいとして、安全情報を発出した。外出時は周囲の状況に注意し、可能な限り複数人で行動することや、子ども連れの場合は十分な安全対策を取るよう求めた。

具体的には、屋外で周囲に聞こえるほどの声量で日本語を話すことを極力控え、日本人同士で集団で騒ぐなど目立つ行為を避けるよう要請した。大勢が集まる広場や日本人が利用するとみられやすい場所を可能な限り避け、外見から日本人と推測される服装や持ち物にも注意するよう促した。不審な人物や集団を見かけた場合は近づかず、速やかにその場を離れるとしている。

在広州日本国総領事館も同日、ほぼ同じ内容の安全情報を公表した。星島頭條や台湾の聯合報も、日本側が在中邦人に警戒を呼び掛けたことを伝えた。今回の注意喚起に関連する具体的な襲撃予告や新たな被害については、公的発表では示されていない。

欧米主要メディアでは、95周年式典そのものを扱った独自報道は確認できなかった。ただ、ロイター通信は式典に先立つ16日、中国の董軍国防相が北京香山フォーラムで軍国主義や歴史修正主義の再燃に警戒を表明し、名指しはしなかったものの日本を念頭に置いた発言とみられると報じた。満州事変95周年を前に、中国側が歴史問題を巡る対日批判を強める動きの一環となった。

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出典

(2026年9月18日)

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