中国とネパールの国境地帯で8月26日に発生した大規模な土石流と洪水で、両国の死者は1400人を超えた。ネパールでは水力発電所のトンネルなどで捜索が続いている。一方、中国側では被災地への取材が当局主催の報道団に限られ、行方不明者の家族や関係国から情報不足を訴える声が出ている。
被害統計は発表時点や集計範囲によって異なる。台湾の中央通信社は9月8日、ネパール当局の集計として同国側で1357人が死亡、5326人が行方不明となり、中国側を合わせると死者1400人、行方不明者5845人に達したと報じた。ロイター通信は同日、両国で少なくとも1399人が死亡し、5400人以上が行方不明としていた。さらに9日には、ネパール側だけで少なくとも1367人が死亡、5000人以上が行方不明と伝えた。中国側の死者43人を加えると、両国の死者は少なくとも1410人となる。数字の差は各機関の発表時刻や遺体確認の進捗が異なるためとみられる。
水力発電所の3トンネルを重点捜索
災害は8月26日午前、ネパール領内のヒマラヤ山脈で氷河を含む斜面が崩落し、大量の岩石、氷、泥水が河川へ流れ込んだことで発生した。中国科学院の調査チームによると、ネパール領内のランタン・リルン峰北斜面で標高約5200メートルにある氷河が崩落。土石流は約22キロを流下し、約6~7分でチベット自治区シガツェ市ギロン県のギロン口岸に到達した。
中国側では約0.7平方キロの範囲にあった建物27カ所と付属施設が押し流され、道路、通信、電力が寸断された。中国当局は9月5日午後6時現在、43人が死亡し、519人が行方不明になっていると発表した。行方不明者には23カ国の外国人261人が含まれる。
ネパールでは、少なくとも11の水力発電事業が被災した。救助隊はチリメ水力発電所と、相互につながる上トリシュリ3A、3B水力発電所のトンネルを重点的に捜索している。水力発電施設で行方が分からなくなった約900人のうち、121人がトンネル内に取り残された可能性がある。トンネルには配管を通じて酸素が送られ、土砂や岩石を除去するための機材も投入された。
これまでに水力発電所の作業員3人がトンネルから救出され、このうち1人は中国人だった。倒壊した住宅から救出されたネパール人女性を含め、9月初旬には計4人の生存が確認された。
道路や橋が各地で流失したため、ネパール軍は中国から供与された大型輸送ドローン4機を使い、孤立地域へ食料、医薬品、燃料などを運んでいる。ドローンは1回に最大60キロを積載し、1日10~16回の輸送を行っている。ネパール政府は初期段階の復旧に50億ドルが必要と見積もり、国際機関や各国に支援を要請する方針だ。
中国側は当局管理下で外国メディアを受け入れ
中国国務院新聞弁公室と外務省は9月5~6日、米国、英国、インド、シンガポールなどの外国メディアを対象とする現地取材を実施した。中国側は外国メディアが被災地を取材したことを情報公開の実績としているが、取材は当局が組織した報道団によるものだった。ロイター通信も、外国メディア向けに初めて設定された団体取材としてギロン口岸に入ったと説明している。
ロイター通信によると、行方不明者がいる複数の国の外交当局や家族は、中国側から得られる情報が限られていると訴えている。遺体のDNA鑑定をどのように進めるかや、口岸に設置されていた映像を身元確認に利用できるかについて、十分な説明がないという。中国外務省は、災害情報は「公開、透明かつ適時」に発表しているとの立場を示している。
中国側は9月5日現在、遺留品993点を収集し、遺体の指紋や身体的特徴などを記録して身元確認を進めている。中国メディアによると、同日までに救助隊員2500人以上と救助用機材9000台・セット以上が投入された。
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出典
- 尼泊尔持续更新灾情 中国限制记者报道
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