北京「中国尊」小型機衝突事故 当局が「個人的理由による公共安全事件」と認定 操縦士の日記に自殺示唆

2026年7月2日、北京市朝陽区当局は、2026年6月26日17時55分ごろに北京市朝陽区東三環付近で発生した「中国尊(中信大厦)」への小型飛行機衝突事故について、「個人的な理由によって引き起こされた公共の安全を危険にさらす事件」と認定したと発表した。事故では操縦士1人が死亡し、地上にいた13人が負傷した。

事故は北京市CBDの超高層ビル「中国尊」で発生

事故が発生したのは、北京市中心業務地区(CBD)に位置する高さ528メートル、地上108階建ての超高層ビル「中国尊(中信大厦)」である。同ビルは北京市内で最も高い建築物で、中国中央テレビ(CCTV)本部ビルに隣接し、中国指導部が執務する政府中枢施設から直線距離約7キロの場所に位置する。

事故当日に公開された映像では、消防車が建物周辺で消火活動を行う様子や、衝突地点付近から白い破片が落下する様子、小型飛行機の尾部とみられる残骸が地上へ散乱する様子が確認された。

北京市朝陽区政府によると、負傷した13人はいずれも病院で治療を受け、命に別条はなかった。このうち1人は2026年7月2日までに退院した。

操縦士は承認区域を逸脱後に通信途絶

調査によると、事故機はアローラ(阿若拉)SA60L型の単発・複座プロペラ式軽飛行機で、登録番号は「B-12PP」。操縦していたのは北京市在住の劉姓の男性(66)で、フリーランスとして活動し、離婚後は一人暮らしだった。

劉氏は2021年にスポーツ操縦士資格を取得し、2024年には自家用操縦士資格を取得していた。

2026年6月26日午後、劉氏は北京市平谷区のゼネラルアビエーション空港から離陸し、教官機との伴飛行を終えた後、単独飛行を開始した。しかし、その後は承認された飛行区域を逸脱し、空港との通信が途絶えた。その後、北京市CBDの高層ビルへ衝突し、その場で死亡した。

当局「個人的理由による公共安全事件」と認定

北京市朝陽区当局は、劉氏が長期間にわたり不眠や不安症状を抱えていたと説明した。

また、押収した日記には「命を終わらせる」「生命を終結させる」といった趣旨の記述が繰り返し残されていたことも明らかにした。

当局は、これらの状況や関係資料を総合的に調査した結果、「個人的な理由によって引き起こされた公共の安全を危険にさらす事件」と認定したとしている。

調査結果では「中国尊」の名称に触れず

公表された調査結果では、事故について「北京市朝陽区東三環付近で発生した軽量スポーツ航空機による高層建築物への衝突事故」と表現し、「中国尊」や「中信大厦」の名称には言及しなかった。

一方、事故後について、英紙フィナンシャル・タイムズは、中国当局がレジャー飛行を対象とした全国的な空域規制を実施し、関連する飛行活動を禁止したと報じている。


出典

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