中国の大学でデジタル人民元による給与支給拡大 江蘇省の複数大学が導入

中国江蘇省の揚州大学、南通大学、江蘇師範大学などが、教職員への給与支給をデジタル人民元に順次切り替えることが分かった。対象は正規雇用の在職教職員で、大学側がデジタル人民元の電子財布を通じて給与を支払う。従来の銀行口座への振り替えも可能で、中国人民銀行が推進する中央銀行デジタル通貨の利用が給与支払いに広がっている。

台湾の中央社が10月27日、中国共産党機関紙の人民日報の報道を引用して伝えた。

江蘇省では、揚州大学、南通大学、江蘇師範大学など複数の大学が最近、教職員に対して給与支給方式の変更を通知した。

揚州大学の通知によると、教職員はデジタル人民元の電子財布に振り込まれた給与を、必要に応じて従来の給与受取口座に移すことができる。

電子財布から連携先の銀行口座への振り替えは手数料がかからず、即時に入金される。異なる銀行間の振り替えも対象となる。

江蘇・広東で先行導入

デジタル人民元による給与支給は、江蘇省常熟市や広東省梅州市でも先行して試験導入されていた。

今回、江蘇省の複数大学が給与支給方式の変更を進めることで、行政機関などに続いて高等教育機関でも利用が広がることになる。

デジタル人民元は中国人民銀行が発行する法定通貨で、紙幣や硬貨と同じ価値を持つ。中国の法律では法定通貨として位置付けられており、現金と同様に支払いに利用できる。

微信支付(ウィーチャットペイ)や支付宝(アリペイ)は銀行口座などの資金を使って決済するサービスだが、デジタル人民元は通貨そのものとして扱われる。

電子財布の残高にも利息

中国では2026年から、主要国有銀行6行が実名登録されたデジタル人民元の電子財布残高に対し、普通預金金利に基づく利息を支払っている。

デジタル人民元は従来の現金に近い仕組みから、銀行預金に近い性質を持つ仕組みへ移行している。対象となる残高は預金保険の保護も受ける。

また、デジタル人民元は微信支付や支付宝などの決済サービスとも連携できる。

今回の大学での給与支給方式の変更について、対象となる教職員数や実際の切り替え開始日、デジタル人民元による受け取りを拒否できるかどうかなど、大学ごとの詳細な運用条件は明らかになっていない。

出典

(2026年10月28日)

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