中国とEU、企業制裁の相互解除を協議 ASMLドイツ供給企業と湖北省企業が対象

中国と欧州連合(EU)が、双方の制裁対象企業を相互に解除する案について協議していると、香港の南華早報が10月23日報じた。中国側は、半導体製造装置大手ASMLのドイツの供給企業を輸出管理対象から外す代わりに、EUがロシアへの機微技術の輸出に関与した疑いで制裁した湖北省の企業について、制裁を解除するよう提案したという。EU加盟国の間では意見が分かれており、合意には至っていない。

ASML関連のドイツ企業を規制解除の対象に

中央社が南華早報の報道として伝えたところによると、中国が輸出管理の対象から除外することを提案したのは、ドイツの高機能材料供給企業Sindlhauser Materials GmbH。

同社はオランダの半導体製造装置大手ASMLの供給網に関係する企業とされる。

中国による輸出管理が解除されれば、同社の中国との取引に関する制約が緩和される可能性がある。

ただし、規制解除が決定されたわけではない。

EU制裁対象の湖北省企業も交渉対象

中国側がEUに制裁解除を求めているのは、湖北省の玉莎集団と報じられている。

中央社によると、同社は繊維製品の製造企業で、ロシアへの機微技術の輸出に関与した疑いで2025年にEUの制裁対象となった。

アイルランドの報道機関による調査では、同社がアイルランド製のアンテナをロシア企業に輸送したと指摘された。

報道によると、中国側は制裁解除の条件として、玉莎集団がロシア軍と関係する企業に禁輸対象品を輸送しないことを約束する案を示したという。

EU加盟国の一部が反対

報道によると、EU加盟国は21日に関連する協議を行ったが、一部の国が反対し、結論は出なかった。

EUの対ロシア制裁は、ロシアのウクライナ侵攻を背景に導入されたものであり、第三国企業による制裁対象品の供給も問題となっている。

今回の協議では、中国とEUの貿易上の利害に加え、対ロシア制裁の実効性を維持できるかどうかも焦点となる。

半導体供給網と対ロ制裁が交差

中国とEUの経済関係では、半導体製造装置や先端材料、重要鉱物などを巡る輸出管理が重要な争点となっている。

今回報じられた案は、中国側の輸出管理措置とEU側の対ロシア制裁を相互に調整する内容であり、異なる目的で導入された規制を交渉材料として扱っている点が特徴となる。

ただし、交渉内容は関係者の証言に基づく報道であり、中国政府とEUの正式な合意は確認されていない。

今後はEU加盟国間の協議の進展と、双方による正式な発表が注目される。

出典

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