産業・技術安全を理由とする出国禁止を明文化 新たな出入国規定が9月15日施行

中国国務院が公布した「出入国管理に関する国務院規定」が9月15日に施行される。輸出管理や技術の輸出入に関する規則に違反し、国家の産業安全や技術安全を搨なう恐れがある中国人について、国務院の商務部門などが出国を禁止できることを明文化した。外国人による虚偽の査証申請や不法な出入国に対する入国制限も強化する。

規定は李強首相が国務院令第841号として公布した。6月29日の国務院常務会議で承認され、7月31日に公表された。全19条で、出入国者の権利保護と国家主権、安全、発展利益の維持を目的に掲げている。

輸出管理違反者は期限を定めず出国禁止も

中国人が輸出管理や技術輸出入管理などの規則に違反し、国家の産業安全や技術安全を損なう可能性がある場合、国務院の商務部門などの主管機関は出国を認めない決定を下すことができる。この類型について、規定には出国禁止期間の上限が明記されていない。

また、国外で国家の安全や利益を損なう違法・犯罪行為をした中国人には、帰国後6カ月以上3年以下の出国禁止を科すことができる。出入国証明書を不正に取得したり、不法に出入国したりして行政拘留を受けた中国人も、処分終了後6カ月以上3年以下の出国禁止対象となる。

規定に基づく出国禁止の決定機関は、原則として対象者に事実、理由、法的根拠、不服申し立ての方法を書面で通知する。ただし、通知によって国家安全や刑事事件の捜査に影響が生じる可能性がある場合は、通知しないことも認められる。

外国人は虚偽申請で1~5年の入国禁止

外国人が国外で中国の査証を申請する際や、中国の出入国港で入国を申請する際に虚偽の資料を提出したり、虚偽の説明をしたりした場合、査証発給機関や出入国管理機関は1年以上5年以下の入国禁止を決定できる。

国境管理を妨害して刑事処罰を受けた外国人や、出入国証明書の不正取得、不法な出入国によって行政処分を受けた外国人についても、処分終了後1年以上5年以下の入国禁止が可能となる。

中国の対抗措置リスト、信頼できない主体リスト、悪質主体リストに掲載された外国人についても、査証を発給せず、入国を認めないことができる。

高リスク国への渡航時に出国阻止も

国務院の外務、文化・観光部門などは、戦争、武力衝突、治安、自然災害、事故、感染症の状況に応じ、国外の安全情報や旅行先の危険情報を公表する。

出入国管理機関は、高リスク国・地域へ向かおうとする中国人に注意を促す。渡航を続ければ本人の安全を著しく脅かし、国益を損なう恐れがある場合には、出国を阻止できる。

このほか、査証や移住手続きなどを扱う出入国仲介業者に届け出を義務付け、虚偽資料の提供や、不正な証明書取得への協力を禁止する。中国で事業を行う外国企業には、外国人社員の査証申請資料の正確性に加え、輸出管理対象となる物品や技術を扱う中国人社員の出張・赴任管理にも関係する規定となる。

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(2026年9月10日)
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