国際人権団体、アムネスティ・インターナショナルが26日、ウイグル人の男子学生が今月10日に韓国から香港に入国後に失踪し、中国本土に連行された恐れがあるとして懸念を表明した件で、韓国の通信社、聯合ニュースは29日、学生は韓国におり出国していないと報じた。台湾の中央通信社が伝えた。
アムネスティによれば、ウイグル人男子学生は今月10日、香港から友人にショートメッセージを送ったのを最後に音信不通となっていた。アムネスティの懸念表明に対し、香港当局は27日、この男子学生の入国記録はなく、事実無根だと反発し謝罪を求めていた。
アムネスティによれば、新疆・カラマイ市出身でソウルに留学し22年に博士号を取得した。しかし、聯合ニュースによれば、男子学生は現在、韓国の大学院の博士課程に在学。学生の指導教員は「男子学生とは毎日連絡と取っている。確かに韓国にいる」と述べた。
アムネスティは、男子学生が最後に送ったショートメッセージには、中国警察の尋問を受けていると書かれていたと指摘。この団体の中国問題研究員は「中国政府が、出国したウイグル人への追跡を続けていることを考えると、男子学生の命運に深い憂慮の念を抱く。アムネスティには訂正を求める」と述べた。
◇出典
https://www.cna.com.tw/news/acn/202305290275.aspx
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