20230517間諜台湾・中央通信社によると、中国江蘇省蘇州市中級人民法院(裁判所)は15日、スパイ罪で米国籍の香港人男性、梁成運被告(78)に無期懲役を言い渡した。米中関係が史上最低レベルに冷え込む中、今回の判決がさらに影を落とす恐れがある。(写真は星島日報のサイト画面)

 梁氏は米国籍だが香港の永久居留証と中国本土の通行証を持つ。情報機関の蘇州市国家安全局が2021年4月、スパイ容疑で梁氏を摘発した。裁判は非公開で判決理由など詳しいことは分かっていない。

 米AP通信は、バイデン米大統領が広島市で19日に開かれる、主要7カ国(G7)首脳会議出席する直前に判決が言い渡されたと報じた。中国ではスパイ罪による摘発が、高度に恣意的に行われており、証拠の開示がないと指摘した。

 香港メディアの東網によると、梁氏は香港生まれで、16歳から英国で教育を受けた。米国の国連本部などで勤務後にビジネスに従事。米中友好促進会長、米テキサス州の中国和平統一促進会主席などを歴任したが、この会は中国共産党・中央統一戦線工作部の下部組織。梁被告は米国の中国語紙から「愛国華僑の指導者」と呼ばれていた。

◇出典

https://www.cna.com.tw/news/acn/202305150105.aspx

https://hk.on.cc/hk/bkn/cnt/cnnews/20230515/bkn-20230515102245166-0515_00952_001.html

◇参考情報
台湾の出版社編集長が中国で失踪 中国当局が監禁か