カナダの情報サイト「Geopolitical Monitor」は11月28日、中国がミャンマーの軍事政権と共同で、共同警備会社の設立に向け準備を進めている。ミャンマーへの中国の投資事業と中国人の安全確保が目的だという。中国が、中国―ミャンマー経済回廊(CMEC)関連のプロジェクトの安全性について懸念を高めていることを反映している。(写真はGeopolitical Monitorのサイト)
CMECは、巨大経済圏構想「一帯一路」の重要な一部で、中国雲南省昆明市とミャンマーのラカイン州のチャウピュー港を結ぶ高速道路、鉄道、パイプライン、経済ゾーンで構成されている。
CMECが完成すると中国政府は、インド洋への直接アクセスが可能となり、特に米国との紛争の際、中国のエネルギーと貿易にとって重要な関門だが、戦略的に脆弱なマラッカ海峡をう回することを可能とする。
中国との合同警備会社は、アフリカ、中東の紛争に深く関与してきたロシアの民間軍事会社(PMC)、ワグナー・グループを連想させる。ワグナーはロシア国家権力を非公式に拡張する役割を果たし、海外でのロシアの利益を保護するという名目で、軍事訓練、戦闘支援、戦略的資産の確保を提供している。
合同警備会社は、インフラ施設の警備が主要任務で、直接戦闘には参加しないとみられる。ただ、ミャンマーの軍事政権と協力し、武装兵士や兵器の輸送を行う可能性があり、軍事的な役割に対して海外からは懸念の声が挙がっている。
◇出典
https://www.rfa.org/mandarin/Xinwen/jw3-china-establishs-private-security-company-in-myanmar-12022024133101.html
https://udn.com/news/story/7332/8399638?from=udn_ch2_menu_v2_main_cate
◇参考情報