中国共産党、幹部33人の除名確認 張又侠氏ら軍高官も対象、張昇民氏が政治局入り

中国共産党は10月29日、北京で開いた第20期中央委員会第5回総会(5中全会)の公報を公表し、党・軍の幹部計33人に対する党籍剥奪処分を確認した。対象には、元中央政治局員で新疆ウイグル自治区党委員会書記を務めた馬興瑞氏、中央軍事委員会副主席を務めた張又侠氏、同委員会統合参謀部参謀長を務めた劉振立氏、党中央対外連絡部長を務めた劉建超氏らが含まれる。同時に、中央軍事委員会副主席の張昇民氏を中央政治局員に選出した。

総会は10月26日から29日まで開催され、習近平総書記が重要演説を行った。新華社が公表した公報によると、中央委員162人、中央委員候補117人が出席した。中央規律検査委員会と中央軍事委員会が提出した関係者の処分に関する報告を審議し、中央政治局が決定していた党籍剥奪処分を確認した。

軍上層部にも及ぶ処分

今回の処分では、軍の最高指導機関である中央軍事委員会の元幹部が含まれたことが特徴となった。

張又侠氏は中央軍事委員会副主席を務め、習近平国家主席を頂点とする中国軍の指導部で重要な地位にあった。劉振立氏も中央軍事委員会の統合参謀部門を率いた経歴を持つ。軍の指揮系統に関係する高官が処分対象となったことは、今回の人事・規律処分の大きな特徴である。

処分対象者には軍人だけでなく、地方行政、外交、産業政策、金融監督の分野で要職を務めた幹部も含まれる。ロイター通信は、元工業情報化相の金壮龍氏、中国証券監督管理委員会の元主席、易会満氏も党籍剥奪の対象となったと報じた。

一方、元国家金融監督管理総局長の李雲沢氏については、党内の職務からの解任が確認された。党籍剥奪処分とは別の扱いであり、33人の除名対象者と混同してはならない。

張昇民氏を中央政治局員に選出

5中全会では、張昇民氏を中央政治局員に選出した。張氏は中央軍事委員会副主席を務め、軍の規律検査に関わってきた人物である。

AP通信は、軍高官の相次ぐ失脚によって中央政治局に軍出身者が不在となっていたところ、張氏の選出によって軍の代表が再び加わったと報じた。

中国共産党の中央政治局は党の主要政策と人事を決める中枢機関であり、軍の最高指導機関である中央軍事委員会とは異なる。今回の決定は、党の中央指導部における軍関係者の人事にも変更をもたらした。

党内統制と反腐敗の強化を決定

総会は、人事・処分の確認に加え、「全面的な厳しい党内統治を持続的に推進するための重大問題に関する決定」を採択した。

公報では、党内の監督や管理が不十分だった問題を是正し、長年続いた不正な慣行を抑制してきたとする党指導部の認識を示した。党・国家・軍の内部に存在した重大な問題に対処したと説明し、反腐敗活動を継続する方針を明確にした。

AP通信は、習近平氏が2012年に最高指導者に就任して以来、反腐敗運動を進めてきた経緯を紹介した。今回の総会で採択された決定は、個別の不正事件への対応だけでなく、党の規律と内部統制を制度として強化する方針を示している。

処分理由と司法手続きは個別に確認が必要

党籍剥奪は中国共産党の内部処分であり、それ自体が刑事裁判による有罪判決を意味するわけではない。処分対象者の具体的な違反内容、捜査状況、司法手続きは個人ごとに異なる。

5中全会の公報は処分を確認したが、33人全員について同じ違反行為や刑事容疑が認定されたと説明しているわけではない。

また、中央委員会の全体会議で処分を確認することと、個別の規律違反を調査すること、検察当局が刑事事件として起訴することは、それぞれ別の手続きとなる。

中国共産党は、2027年後半に北京で第21回党大会を開く方針も示した。今回の処分確認と張昇民氏の政治局入りは、次期党大会を前にした党指導部の人事と規律運営に関わる決定となった。

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