中国遼寧省瀋陽市康平県の高校で10月27日、結核感染を調べる検査中に医療従事者が注射針を使い回し、生徒78人が影響を受けたことが分かった。康平県政府の調査チームが29日、調査結果を公表した。保護者らは感染症の危険性を訴えて学校に集まり、説明を求めた。地元政府によると、対象生徒78人に対する追加検査では、現時点で異常は確認されていない。
問題が起きたのは康平県高級中学。学校は27日、生徒を対象に結核感染を調べる皮膚検査を実施した。この際、医療従事者1人が、検査対象者ごとに新しい注射針を使用する規則に違反した。
県政府は問題発覚後、検査を中止させ、関係部門による調査を開始した。
保護者が学校に集まり説明要求
インターネット上には、保護者らが学校に集まり、関係者に説明を求める様子を撮影した動画が投稿された。現場には公安当局の職員も配置され、一部の保護者が学校側に強く抗議する場面もあった。
香港の星島頭條によると、影響を受けたのは高校1年生と2年生の一部で、3年生は含まれていないという。
また、学校の生徒にエイズや梅毒の感染者がいるとの情報がインターネット上で拡散したが、康平県政府はこうした情報を否定した。
対象人数に食い違い、調査継続
康平県政府は29日の発表で、注射針の使い回しに関係した生徒は78人だったと説明した。対象生徒全員に追加検査を実施し、結果に異常はなかったとしている。
一方、一部の報道では、学校関係者が200人以上の生徒について注射針の共用に言及したとされ、政府発表の人数との食い違いが生じている。
中国の経済誌「財新」は30日、複数の保護者への取材を基に、検査業務が外部に委託されていた疑いも伝えた。
注射針の使い回しは、血液を介して感染する病原体の伝播につながる恐れがある。今回の追加検査で異常が確認されなかったとしても、感染症の種類や検査時期によっては、その後の検査が必要となる場合がある。
康平県政府は特別調査チームを設置し、関係者の責任を調べている。違反行為については法律や規則に基づき厳正に処分する方針を示した。
出典
(2026年10月30日)
