中国・広州で地下代理出産施設疑惑、江蘇・武漢でも相次ぎ発覚

中国広東省広州市白雲区人和鎮で10月20日、違法な代理出産に使われていた疑いのある手術室と胚培養施設が発見された。人身売買や違法な生殖補助医療を調査し、「上官正義」の名前で活動する男性が告発した。香港の東網などによると、警察は当初、建物に入れないとして対応できないと説明したが、その後、敷地内に入り、医療機器や薬品を確認した。上官氏は今月8日にも江蘇省太倉市で同様の施設を告発しており、中国各地で地下代理出産施設の発覚が相次いでいる。

民家に採卵・胚移植の設備

上官氏によると、施設は広州市白雲区人和鎮の流渓河沿いにある住宅敷地内に設けられていた。上官氏は潜入調査で、卵子の採取や胚の培養、移植に使用する設備を確認したと説明している。

20日午後に警察へ通報したが、現場に来た警察官は、扉を開ける人がいないため対応できないと説明したという。上官氏は、警察官が上司への報告にも消極的で、撮影を制限したほか、匿名での通報を希望した際に身分証明書の提示を求めたと主張した。

一方、警察側は上官氏が説明した会話内容を否定しており、初期対応を巡る双方の説明は一致していない。

上官氏が映像や録音をインターネット上で公開した後、当局が敷地内に入り、医療機器や薬品を発見したと報じられた。施設の運営者や実際に行われた医療行為について、当局の正式な調査結果は確認されていない。

江蘇省では別荘内に地下施設

上官氏は10月8日、江蘇省太倉市陸渡地区の別荘についても、違法な代理出産施設があると告発した。

潮新聞などの中国メディアによると、上官氏は約4カ月間の潜入調査で、別荘内に採卵や胚移植を行う手術室と実験室が設けられていることを確認したと主張した。

施設は江蘇省、浙江省、上海市の代理出産業者から手術を請け負っていたとされる。上官氏は、毎日早朝に手術が行われ、医療従事者が清掃員のような服装で出入りしていたとも説明した。

太倉市衛生健康委員会は8日、公安などと合同で現場調査を実施したと発表。違法行為が確認されれば法令に基づいて処理するとした。ただし、手術件数や関係者の所属などは当局によって確認されたものではない。

武漢では8人拘束、公立病院医師の関与も調査

湖北省武漢市では9月8日、衛生当局と公安が黄陂区の民家に設けられた違法な生殖補助医療施設を摘発した。

この施設も上官氏の告発によって発覚した。武漢市衛生健康委員会は施設を封鎖し、公安当局は関係者8人を拘束した。

施設には採卵室や胚移植室、胚培養室などが設けられていた。上官氏は、公立病院の医師2人が胚移植に関与した疑いがあると主張。病院側は関与の有無を調べていると説明したが、医師の関与は確認されていない。

湖南省長沙市でも9月、違法な生殖補助医療施設が封鎖され、関係者6人が当局の管理下に置かれたと台湾の聯合報が伝えている。

中国では医療機関による代理出産を禁止

中国の「人類補助生殖技術管理弁法」は、医療機関と医療従事者による代理出産の実施を禁止している。卵子や精子、受精卵の売買も認めていない。

しかし、代理出産を希望する依頼者と、卵子提供者、代理母、医療従事者らを仲介する地下ビジネスが存在すると指摘されている。

広州、太倉、武漢の3件はいずれも上官氏の告発が発端となったが、施設の運営者や相互の関係が明らかになったわけではない。広州の施設については、当局による調査結果の公表が待たれる。

出典

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