中国海南省海口市で10月20日、教育訓練機関の受講料を巡るトラブルを取材していた地元テレビ局の記者らが、施設関係者から暴行を受け、撮影機材を壊される事件が発生した。中国記者協会は同日、正当な取材活動への暴力的な妨害を非難し、関係当局に責任追及を求めた。一方、海南省記者協会が公表した抗議文は、翌21日までに削除された。
受講料トラブルの取材中に暴行
被害に遭ったのは、海南広播電視総台のニュース番組「直播海南」の取材班。海口市の海南省永安教育培訓中心を訪れ、受講料を支払ったにもかかわらず卒業証書を取得できないと訴える受講生の問題を調べていた。
受講生側は長期間にわたって卒業証書を受け取れないと主張している一方、施設側は受講料の未払いがあると説明していた。
香港01などによると、取材班が施設内で関係者に事情を尋ねたところ、職員らが取材を妨害した。記者が身分を明らかにした後も、関係者は暴言を浴びせ、記者を押して会議室から退出させた。
その際、記者が胸を殴られたほか、撮影担当者も腕や指の関節を負傷した。撮影機材も床に投げ付けられて破損したという。
中国記者協会が責任追及を要求
中国記者協会は20日夜、取材活動への暴力的な妨害について声明を発表した。
声明では、報道機関による監督活動は社会の問題を明らかにし、公共の利益を守るための手段だと指摘。取材記者への暴行や撮影機材の破壊は、記者の身体の安全と取材権を侵害するだけでなく、市民の知る権利も損なうとした。
また、関係当局に対し、事件を法に基づいて調査し、責任者を厳正に処分するよう求めた。
地元記者協会の抗議文が削除
海南省記者協会も事件を受け、記者の正当な取材権を守るよう求める抗議文を公式アカウントに掲載した。
しかし、香港01が中国の経済メディア「深藍財経」の情報として伝えたところによると、抗議文は21日午前までに削除された。削除の理由は明らかになっていない。
事件後、施設側は記者に謝罪し、警察が調査に着手した。施設関係者に対する具体的な処分や、受講料を巡るトラブルの解決状況は確認されていない。
