オランダ情報機関、中国系ハッカーの境界機器攻撃を警告 中国は否定

オランダの軍情報保安局(MIVD)と総合情報保安局(AIVD)は10月7日、中国系ハッカーによる、インターネットと組織内ネットワークの接続部分に置かれる機器を狙った攻撃が、今後数年間で大幅に増えるとの共同警告を公表した。中国の駐オランダ大使館は8日付の声明で、中国に関する記述は事実に反する根拠のない非難だとして反発した。

標的とされるのは、ファイアウォール、VPNゲートウェイ、ルーターなどの「境界機器」。外部との通信を担い、インターネットから直接接続できる場合が多いため、機器の脆弱性を悪用されると組織内への侵入口になり得る。

非公開のソースコードを入手する例も

オランダ側は、中国系ハッカーがこうした機器について深い知識を持ち、欧米製のハードウエアやソフトウエアの動作を詳細に調べていると説明した。場合によっては非公開のソースコードも入手し、メーカー自身が把握していない欠陥を探し出しているという。

国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)の説明では、攻撃者は製品の解析に加え、デジタル諜報活動を通じても脆弱性を発見している。ソースコードにアクセスできれば、製品を詳しく分析し、未発見の欠陥を探すことが可能になるとした。

両情報機関は、人工知能(AI)の利用により、脆弱性の発見と悪用が従来より速まるとも指摘した。近年、境界機器の弱点を利用したネットワーク侵入が繰り返され、オランダの組織も被害を受けたとしている。ただし、今回の公表文は個別の被害組織や被害件数を示していない。

共同警告はNCSCと協力して作成された。最新のセキュリティー更新を速やかに適用することや、2段階認証など複数の防御手段を組み合わせることを対策として挙げた。

中国大使館は「根拠のない非難」と反論

中国の駐オランダ大使館は、報告の中国関連部分には虚偽と根拠のない非難が含まれるとして、強い不満と反対を表明した。中国自身もサイバー攻撃の主要な被害国であり、悪意あるネット活動を法に基づいて取り締まっていると主張した。

大使館は、相互尊重と対等な立場で国際協力を進めるべきだとし、オランダ側に中国への非難をやめるよう求めた。攻撃主体を中国系とする判断はオランダ情報機関によるもので、中国側は否定している。

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