ジェームズタウン財団のジョン・ドットソンは、中国共産党が少数民族政策の「中国化」を進める中で、清朝を多民族帝国として捉える「新清史(NQH)」への批判を強めていると論じる。NQHは、満洲人が築いた清朝を漢族文化に完全同化した王朝ではなく、モンゴル、チベット、台湾などを含む諸地域を統合した満洲主導の帝国とみる。この見方は、古代から一貫して統一された多民族国家だったとする党の「大一統」史観や、現在の領域・主権の正当化と緊張するという。論評によれば、2026年夏には統一戦線工作部門系の地方機関が連携してNQHを「分裂勢力の理論的武器」「国家安全保障への脅威」と批判した。ドットソンは、こうした歴史論争が学術上の対立にとどまらず、民族同化と中央統制を支える宣伝活動の一部だと分析している。
出典
John Dotson、ジェームズタウン財団「China Brief」
https://jamestown.org/campaign-against-new-qing-history-reinforces-ethnic-unity/
