中国の全国人民代表大会が国防動員法を改訂し、10月1日から施行されると、9月7日までに複数の香港メディアが報じた。改正法は国防動員を、経済・社会の実力を国防力に転化するものと定義し、平時から戦時への迅速な転換を盛り込んだ。中国は国防動員法を16年ぶりに大幅改訂したとされる。
改正法では、軍隊や産業、人員に加え、工場、車両、病院、通信などの社会資源も動員の対象となる。国家国防動員委員会が全国の国防動員業務を担い、中国国家発展改革委員会には国防動員総合司が設立された。同総合司は、国防動員委員会の日常業務、総合調整、計画策定、実施監督などを担当する。
報道によると、改正法は台湾への武力行使と必然的に関係するものではない。一方、両岸で戦事が起きた場合には、局部動員、資源調達、特別管制を実施する法的根拠となり得る。また、国家の「発展利益」が脅かされた場合も、国防動員を開始する法的理由になり得るとされる。
この制度変更は、中国の軍事・経済・社会資源の動員体制に関わる。中国で活動する日本人や日本企業にとっては、台湾情勢をめぐる安全保障環境に加え、企業活動や社会資源の扱いに関する動向を確認する必要がある。
