北京錫安教会の創設者である金明日牧師は2025年10月10日、広西チワン族自治区北海市の自宅で公安当局に逮捕された。金牧師は2026年7月3日、北海市から広州市を経由し、中国南方航空の航空機で米国へ送還された。金牧師は搭乗後に初めて、自身が釈放されたことを知らされたという。
公安当局は逮捕当初、金牧師に「情報ネットワークの不正利用」の容疑を示した。その後、容疑は「違法経営」や「詐欺」に変更された。錫安教会関係者については、計28人が逮捕され、このうち8人がなお拘束されていると記事は伝えている。
金牧師の釈放と米国への送還をめぐっては、米国のトランプ大統領、国務長官、連邦議員らが中国側に釈放を求めていた。今回の事案は、中国当局による教会関係者の拘束と、米国政府による働きかけを受けた牧師の釈放・送還が重なったものとなった。
中国で宗教活動に関わる関係者が逮捕され、複数の人物がなお拘束されていることに加え、米国側の関与によって釈放と送還が実現した点で、在中邦人や日系企業にとっても、中国の人権状況と米中間の外交問題を把握するうえで重要な事案である。
