重慶市彭水県で大規模土砂崩れ 2026年7月17日に発生
中国・重慶市彭水ミャオ族トゥチャ族自治県漢葭街道で、2026年7月17日午前9時10分(日本時間同10時10分)、大規模な土砂崩れが発生した。18日までに8人の死亡が確認され、34人が行方不明、10人が負傷した。18人が土砂の中から救助されている。
事故発生後、中国応急管理部は直ちに救助活動を指示し、国家地質災害2級緊急対応を発動した。国家防災・減災・救災委員会も国家4級救災緊急対応を開始し、現地へ調査チームを派遣した。
国家機関が大規模な救援体制を構築
応急管理部は、中国安能集団の専門救助隊100人を派遣したほか、国家総合消防救援隊206人(49台)、国家鉱山応急救援重慶隊、国家トンネル応急救援中国交通建設重慶隊75人(21台)を現場へ投入した。国家安全生産応急救援測量隊は斜面レーダーによる監視技術を提供し、救助活動を支援している。
自然資源部は2026年7月17日午前10時に地質災害防御3級対応を発動し、同日正午には2級へ引き上げた。崩壊斜面後方や捜索区域には10台以上の専門監視設備を設置し、災害前後の衛星画像や三次元比較図を作成して現場指揮本部へ提供している。
国家衛生健康委員会は国家緊急医療救援隊と重慶市緊急医療救援隊を派遣し、負傷者の治療や心理ケアを開始した。
また、国家防災・減災・救災委員会事務局と応急管理部は、国家糧食・物資備蓄局と連携し、テントや簡易ベッド、毛布、家庭用防災キットなど計8000点の救援物資を重慶市へ搬送した。財政部と応急管理部は中央自然災害救援資金5000万元を拠出し、応急救援と被災者支援に充てることを決定した。
土砂は約1万8000立方メートル 二次崩落の危険続く
新華社によると、崩落した土砂は全長約60メートル、高さ約30メートル、厚さ約10メートル、総体積約1万8000立方メートルに達し、このうち最大の危険岩塊は約3000立方メートルに上る。家屋は深く埋没し、現場は烏江沿いの狭い地形のため大型重機が進入しにくく、救助活動は難航している。
救助隊は救助犬や生命探知機による表層捜索とショベルカーによる深部掘削を並行して進めるとともに、烏江上にも新たな作業拠点を設け、救助効率の向上を図っている。
地質専門家は、崩落斜面の上部や両側に危険な岩塊が残っており、大雨などによって二次崩落が発生する可能性が高いと警告した。今回の崩壊は断層面が山体内部に隠れていたため、事前に異常を把握することが極めて難しかったという。
院士を含む120人以上の専門家が現地で地盤レーダーやレーザー測距装置、亀裂計、映像監視システムを用いた24時間体制の監視を続けており、周辺住民1100人以上は避難を完了した。一方で、現場で活動する救助隊員には引き続き厳重な安全対策が求められている。
バイク部隊が最前線への補給を支援
救援活動では、武装警察や消防隊、ボランティアに加え、自発的に集まったオートバイ愛好家らによる「バイク部隊」が重要な役割を果たしている。
現場は道幅が狭く落石の危険もあるため、大型車両の進入が難しい。このためライダーたちは救助隊員や飲料水、食料などを最前線へ運搬し、補給路の維持を担っている。
こうした活動は、2022年の重慶市山林火災でライダーたちが消火資材や消防隊員を山頂まで運び、消火活動を支えた姿を思い起こさせる。最近の広西チワン族自治区の洪水災害でも同様の活動が行われ、当時の重慶山火で活動したライダーや黒竜江省から駆け付けたライダーも参加した。
危険を承知で救援活動に加わる若者たちの姿に、中国のSNSでは「本当の英雄は人民自身だ」と称賛する声が広がっている。
出典
- RFI:重慶彭水山体滑坡 至少8死34失踪
- 中央社:重慶山崩8死34失聯
- 中央社:重慶山崩搜救中 仍有再次崩塌危險
- 世界日報:重慶山崩/又見摩托大軍身影 奔赴前線穿梭送物資
- 人民網:重庆彭水县发生一起山体崩塌
