
盧溝橋事件89周年を前に日本大使館が注意喚起
1937年7月7日の盧溝橋事件(七七事変)から89周年を迎えるのを前に、在中国日本大使館は2026年7月2日、中国在住の日本人にメールを送り、「反日感情の高まりに特に注意する必要がある」として、安全確保を呼び掛けた。香港紙の明報や香港メディアの東網(on.cc)などが伝えた。
大使館は、外出時には不審な人物の接近に注意し、できるだけ複数人で行動することや、人混みでは周囲の状況に十分気を配るなど、可能な限り安全対策を講じるよう要請した。特に子どもを連れて外出する際には、十分な防犯対策を講じるよう求めている。
盧溝橋事件を前に反日感情への警戒強まる
今回の注意喚起は、2026年7月7日に七七事変から89周年を迎えることを踏まえた措置である。中国では例年、この時期に抗日戦争に関する行事や報道が行われる。
台湾紙の聯合報は、満州事変(柳条湖事件)の記念日に当たる2024年9月18日、広東省深セン市で日本人男児が襲撃され死亡した事件にも触れ、今回の注意喚起の背景として紹介した。
日本食文化を紹介する交流事業も開催
一方、在中国日本大使館は2026年7月2日、北京市内で中国人約100人を招き、日本の食文化を紹介する交流イベントを開催した。会場では、すしや茶碗蒸し、日本酒が提供されたほか、料理人による桂むきの実演や、日本の人気アニメを題材にした展示も行われた。
金杉憲治駐中国大使は「中国でも日本料理や日本酒を楽しむ人々を見る機会が多く、うれしく思う」とあいさつした。また同日、自身の微博(ウェイボー)では河南省洛陽市を訪問し、「日本国遣唐使遣隋使訪都之地」の石碑や大福先寺を見学したことを紹介し、千年以上前の日中交流の歴史に触れた感想を投稿した。
盧溝橋事件とは
盧溝橋事件は1937年7月7日に発生した。日本軍は中国側当局への事前通告なしに盧溝橋付近で軍事演習を実施し、日本兵1人の行方不明を理由に宛平県城(現在の北京市盧溝橋鎮)への立ち入りと捜索を要求した。中国軍守備隊がこれを拒否した後、両軍は武力衝突に発展し、中国では日本による全面侵攻の始まりを示す歴史的事件と位置付けられている。
