
山東の孔子生誕地で「牌坊」の上部が突然崩落する事故が発生
2026年6月27日午前11時47分ごろ、中国山東省曲阜市尼山鎮南辛村(南辛南村)の仁和大街において、伝統的な門型建築物である「牌坊」の上部が突然崩落する事故が発生した。この事故により、現場にいた7人が巻き込まれて病院に搬送された。搬送された7人のうち、1人が救急救命処置の甲斐なく死亡し、6人が負傷した。山東省曲阜市尼山鎮人民政府は同日夜に状況通報を発表し、関係部門がただちに現場へ駆けつけて対応にあたったこと、および現在は善後策が展開されていることを明らかにした。
定期市で混雑する商業地区を直撃した牌坊倒壊
事故が発生した尼山鎮は、「万世の師」と仰がれる孔子の生誕地として広く知られている。境内には尼山夫子洞、尼山孔廟、尼山書院といった全国重点文物保護単位(国指定の重要文化財)や、現代の大規模文化観光リゾート区が位置している。事故の起きた地点は、通り沿いに多数の店舗が並ぶ商業地区であった。
「南辛古集」と書かれた牌坊の周辺では、事故当時、ちょうど地元の定期市(大集)が開かれており、買い物客などで混雑し、非常に多くの人で賑わっていた。インターネット上に投稿された複数の現場動画によると、牌坊の上部にある飛檐翹角(反り上がった軒先と角の装飾)が突然崩れ落ち、複数の歩行者を直撃した。この倒壊により、周辺に設置されていた複数の露店や自動車、車両などが下敷きになって押しつぶされ、大破した。地面には売り物であったとみられる野菜や果物が散乱し、辺りは一時騒然となった。
事故発生後、多数の救急車が現場に駆けつけて救助活動に当たった。その後、現場には吊り車(クレーン車)が投入され、落下した部材の撤去作業および現場の処理が進められた。救助に参加した地元住民は、当時の状況について「当時、みしりという音が聞こえたかと思うと、牌坊の上部がそのまま崩れ落ちてきた」と証言している。
無風の中で発生した牌坊倒壊の原因と増築の歴史
事故当時の気象状況について、牌坊の付近で商売を営む男性は「当日は風もなく、何でもない日だったが、とにかく突然落ちてきた」と語っており、強風などの悪天候は観測されていなかった。
この牌坊の歴史について、地元の商店主や住民らの証言を総合すると、本体の柱は約20年から30年前(約30年の歴史)から存在していた。過去に一度、途中で補修が行われていたという。上部部分はもともと鉄板で覆われていたが、2020年前後(約5年から6年前)になり、伝統的な意匠を凝らした上部の装飾部分への改造・増築が行われた。今回、突然脱落して崩れ落ちたのは、まさにこの2020年前後に後付けされた増築部分であった。一部の報道などによると、長年のメンテナンス不足(年久失修)が原因で不具合が生じていた可能性が指摘されている。現在も詳しい事故原因の調査と善後策の対応に当たっている。
出典
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