中国の土地売却収入、1~9月は27.9%減の1兆6087億元 地方財政の厳しさ続く

中国財政省が10月23日に発表した2026年1~9月の財政統計によると、地方政府の重要な財源である国有土地使用権の売却収入は、前年同期比27.9%減の1兆6087億元となった。地方政府の政府性基金予算収入も同22.3%減少した。一方、全国の一般公共予算収入は同5.1%増加しており、税収を中心とする通常の財政収入と土地関連収入の間で異なる動きがみられる。

土地使用権の売却収入が3割近く減少

中国財政省は23日、2026年1~9月の財政収支に関する記者会見を開いた。

発表によると、国有土地使用権の売却収入は前年同期比27.9%減の1兆6087億元だった。

中国では都市部の土地は国有とされ、地方政府が土地使用権を不動産開発企業などに売却することで財政収入を得ている。

土地売却収入は地方政府のインフラ整備や都市開発などに関わる重要な財源であり、その減少は地方財政の運営に影響を及ぼす。

地方政府の基金収入も22.3%減

全国の政府性基金予算収入は前年同期比18.6%減の2兆5010億元だった。

このうち地方政府の政府性基金予算収入は同22.3%減の2兆1328億元となった。

一方、中央政府の政府性基金予算収入は同12.4%増の3682億元だった。

地方政府の土地使用権売却収入に関連する支出も、前年同期比18.5%減の2兆5565億元となった。

こうした数値は、土地関連収入の減少が地方政府の基金予算の収支に影響していることを示している。

一般公共予算収入は5.1%増

土地関連収入が大幅に減少した一方、全国の一般公共予算収入は前年同期比5.1%増の17兆2292億元だった。

税収は同6.1%増の14兆706億元、税外収入は同1.2%増の3兆1586億元となった。

地方政府の一般公共予算収入は同2.7%増の9兆5593億元だった。

財政省によると、31省・自治区・直轄市のうち28地域で一般公共予算収入が前年同期を上回った。

このため、土地関連収入の減少と、地方財政全体の収入減少は区別して捉える必要がある。

地方政府の投資や公共事業への影響

土地使用権売却収入の減少は、不動産開発や土地取引に関連する地方政府の収入が縮小していることを意味する。

土地売却に依存してきた地方政府では、インフラ整備や都市開発などの財源確保が課題となる可能性がある。

ただし、地方政府の財政運営には一般公共予算、政府性基金予算、地方債など複数の資金調達手段があるため、土地収入の減少だけで個別の公共事業の中止や財政破綻を判断することはできない。

政府性基金予算の支出も減少

全国の政府性基金予算支出は前年同期比16.2%減の6兆2754億元だった。

地方政府の同予算支出は同11.6%減の5兆9062億元となった。

中央政府の同予算支出は同54.4%減の3692億元だったが、財政省は前年上半期に国有大手商業銀行への資本注入のため5000億元を支出したことが比較の基準を押し上げたと説明した。

中国の地方財政を巡っては、今後も土地関連収入の推移、地方債の発行、インフラ投資への支出などを継続的に確認する必要がある。

出典

タイトルとURLをコピーしました