王毅氏、岩屋前外相と北京で会談 台湾発言の是正と歴史認識を要求

中国の王毅共産党政治局員兼中央外事工作委員会弁公室主任は9月28日、北京で日本国際貿易促進協会会長の岩屋毅前外相と会談した。中国外務省の発表によると、王氏は日中関係が「厳しい局面」にあると述べ、日本の指導者による台湾問題を巡る発言の是正と、歴史問題への「正しい態度」を求めた。岩屋氏は現在の日中関係を懸念し、関係改善に取り組む考えを示した。

台湾問題と歴史認識を提起

王氏は、2027年が日中国交正常化55周年に当たることに触れ、両国関係を再び正常な状態に戻す必要があると主張した。そのうえで、日本側が急ぐべきことは指導者の台湾問題に関する「誤った言動」を正すことであり、歴史問題では「正しい態度」を取り、中国を客観的、理性的に認識すべきだと述べた。中国外務省の発表は、この「指導者」を名指ししていない。香港01や聯合報などは、2025年11月に高市早苗首相が台湾有事について国会で答弁して以降、日中関係が悪化した経緯と結び付けて報じている。

王氏はまた、今年が極東国際軍事裁判の開廷から80年に当たると指摘。日本国際貿易促進協会の前会長だった河野洋平氏について、過去の侵略の歴史に向き合ったと評価した。日本が歴史の教訓をくみ取らず、戦後の平和憲法に挑戦したり、侵略の歴史を正当化したりするなら、未来を切り開くことはできないとの見解を示した。これらは王氏が会談で示した中国側の主張である。

岩屋氏、関係改善に意欲

中国外務省によると、岩屋氏は現在の日中関係を懸念し、河野氏の遺志を引き継いで、両国関係を日中間の4つの政治文書の原点に立ち返らせたいと述べた。日本は過去の教訓を忘れず、平和的発展の道を歩むべきだとも語った。ただし、中国側の発表には、台湾問題を巡る日本政府の発言を撤回するとの岩屋氏の表明は記されていない。

聯合報によると、同協会の訪中は当初6月に予定されていたが、河野氏の死去を受けて延期された。岩屋氏は7月に会長に就任し、今回の訪中団には日本企業の幹部約50人が参加した。同紙は、岩屋氏が訪中前、日中関係は極めて厳しい状況にあるとの認識を示し、中国側と率直に意見を交わしたいと述べていたとも伝えた。

欧米メディアによる今回の会談の独自報道は確認できなかった。英語で報じたシンガポール紙ストレーツ・タイムズも、会談での発言は主に中国外務省の発表に基づいている。このため、発言内容は中国側が公表した会談概要として記述した。会談後の具体的な合意や次回協議の日程は、確認した発表には示されていない。

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