中国黒竜江省の哈爾浜工程大学で、VPN(仮想私設網)などを利用して国外のインターネットに接続した本科生と大学院生計20人が、大学から警告処分を受けた。数学科学学院が9月20日付で出した通告によると、20人は18~19日、個人の学内ネットワークのアカウントを使い、VPNなど「非正規の経路」を通じて国外のネットワークに接続した。利用状況は大学のネットワーク安全監視システムに記録されていたという。
通告は、学生の行為が中国のコンピューター情報ネットワークの国際接続に関する規定や、大学の学生管理、学内ネットワーク管理に関する規定に違反したとしている。
一方、20人はいずれも初回の違反で、有害情報の拡散や違法な利益取得、その他の重大な被害につながる行為は確認されなかった。このため学院側は警告処分にとどめ、同様の行為を再び行った場合は校則に基づき厳しく処分するとした。
学術資料は大学指定の経路利用求める
学院側は、研究や学習のため国外の学術資料にアクセスする必要がある学生について、大学図書館のデータベースや、大学が認めた学外アクセスシステムなど「正規の経路」を利用するよう求めた。
中国では、国内のコンピューターネットワークを国外のネットワークに接続する際の経路が政府規定で管理されている。「コンピューター情報ネットワーク国際接続管理暫定規定」などは、国際接続について指定された接続網を経由することを定め、個人や組織が別の経路を独自に設けたり利用したりすることを制限している。
今回の通告では、20人が具体的にどの国外サイトやサービスにアクセスしたかは明らかにされていない。また、有害情報の拡散などは確認されなかったとしており、処分理由は国外ネットワークへの接続方法そのものに置かれている。
軍事・国防研究と関係深い大学
哈爾浜工程大学は工業情報化省傘下の国立大学で、前身は1953年に設立された中国人民解放軍軍事工程学院、通称「哈軍工」。現在も船舶工業、海軍装備、海洋開発、原子力分野を重点研究領域とし、中国の国防・軍需産業との関係が深い大学として知られる。
今回の処分を巡っては中国のSNSでも議論が広がった。香港や台湾の報道では、処分が奨学金や大学院への推薦、公務員採用などに影響する可能性を指摘するネット上の声も紹介された。ただ、こうした影響について大学側が今回の通告で正式に明らかにした事実は確認できていない。
台湾の自由時報や中央通信社、香港の星島頭條も、20人がVPNなどを使って国外ネットワークに接続し、大学側から警告処分を受けたと報じており、処分人数、利用時期、学院側が示した処分理由など主要な事実関係は各報道で一致している。
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