北京香山フォーラム開幕 米代表の格上げ、日本政府関係者は招待されず

第13回北京香山フォーラムが9月15日、北京市の北京国際会議センターで始まった。約100カ国・地域と国際機関の代表が参加し、米国は国防総省で中国・台湾・モンゴルを担当するシンシア・カラス首席主任が代表団を率いた。前年の駐中国米大使館付国防武官から国防総省の政策担当者へ出席者のレベルを引き上げた。一方、香港メディアは、日本政府関係者が招待されず、鳩山由紀夫元首相ら民間人が出席したと報じた。

フォーラムは17日までの3日間で、テーマは「安定に向けた共通認識を形成し、安全保障のガバナンスを共に促進する」。中国側の発表によると、閣僚級や軍参謀総長級以上の代表60人余りが出席し、国際秩序と戦略的安定、地域紛争、アジア太平洋の安全保障、軍事分野での新技術利用などを議論する。

台湾への武器供与巡り米中の専門家が応酬

15日に開かれた「米中の建設的な戦略的安定関係」をテーマとする討論では、中国の崔天凱・前駐米大使と米海軍分析センターのデービッド・フィンケルスタイン氏が、台湾問題や米国による対台湾武器供与を巡って意見を交わした。司会は復旦大学国際問題研究院の呉心伯院長が務めた。

フィンケルスタイン氏は、米国が中国の台湾政策を理解した上で、必ずしもその立場に同意していないと説明した。崔氏は台湾問題を中国の「核心的利益」であり「レッドラインの中のレッドライン」と主張。呉氏は、中国が反対しているにもかかわらず米国が台湾への武器供与を続けていると批判した。

これに対しフィンケルスタイン氏は、米国の対台湾政策には議会が制定した台湾関係法が関わり、大統領だけで決められる問題ではないと説明した。崔氏は中国にも関連法があり「法に基づいて行動する」と応じたが、具体的な法律名は示さなかった。

董軍国防相、歴史修正主義への警戒訴え

中国の董軍国防相は16日の開幕演説で、各国に「挑発行為」をやめるよう要求し、「覇権主義、軍国主義、歴史修正主義の潜在的な動き」に警戒すべきだと表明した。特定の国は名指ししなかった。

ロイター通信は、日中関係が台湾問題などを巡って悪化していることから、日本を念頭に置いた発言と受け止められる可能性があると伝えた。ただ、董氏は日本や米国を直接批判せず、安全保障問題の解決に向け、より包摂的な枠組みが必要だと訴えるにとどめた。

香港紙の明報と星島日報は、前年に参加した日本の防衛研究所研究者や駐中国日本大使館の防衛駐在官が今回は招待されず、鳩山氏や笹川平和財団関係者らが民間人として参加したと報じた。中国側は、日本政府関係者を招待しなかった理由を公式に説明していない。

欧米報道では、フォーラムが習近平国家主席とトランプ米大統領の会談を控えた時期に開かれたことも重視された。ロイターは事前報道で、中国側が米国への直接的な批判を抑える一方、日中間の緊張を背景に日本への批判を強める可能性があるとの外交官や研究者の見方を紹介していた。実際の董氏の演説は、米国や日本を名指しせず、歴史問題を間接的に取り上げる内容となった。

#北京香山フォーラム #米中関係 #台湾 #対台湾武器供与 #董軍 #崔天凱 #鳩山由紀夫 #日中関係 #中国国防省

出典

関連記事

(2026年9月16日)
タイトルとURLをコピーしました