25歳女性、家庭内暴力で死亡か　夫としゅうとめ拘束

　夫と姑を刑事拘留　中国河北省滄州市孟村県で、25歳の女性が夫の暴行により死亡した疑いが強まり、現地で大きな波紋を広げている。警察は26歳の夫を殺人容疑で、48歳の夫の母親を証拠隠滅容疑でそれぞれ拘束した。事件は、8月24日夜に中国の短文投稿サイト「微博（ウェイボ）」の検索ランキングで首位となり、社会的関心が高まっている。台湾紙の聯合報などが伝えた。

　孟村県公安の発表によると、22日に同県の住宅団地で劉姓の女性が倒れているとの通報があった。警察は夫を容疑者と断定し、監視カメラ映像を削除した疑いがある母親も拘束した。司法解剖の結果、女性は鈍体による頭部損傷で死亡した。

　女性の父親のは、病院で対面した娘の顔が青紫に腫れ「判別できないほどで、全身冷たかった」と証言した。病院の死亡診断書には「心筋梗塞」と記され、遺族が反発している。再検査で脳出血や、肺の損傷、腰部の骨折が確認された。

　親族によると、女性は2021年の結婚直後から夫の暴力を受けていた。録音記録も残るが、子供のため離婚に応じず実家にも相談していなかった。夫には不倫相手がいて妊娠が判明し、離婚を迫ったが女性は拒否した。

　親族は「結婚先の一家は評判が悪く結婚に反対したが、本人の希望で認めた」と説明。夫は地元検察機関の臨時職員で、事件後には父親が遺族に土下座して謝罪した。被害者家族は「加害者が厳罰に処されることを望む」と訴えている。