中国財政部は6日、今年の国防予算が前年比7％増の1兆443億元（約17兆円）になることを明らかにした。英ＢＢＣ放送中国語版が伝えた。
第12期全国人民代表大会（全人代＝国会）の傅瑩報道官は、開会前に今年の国防費の伸び率を明かしたが、5日の開幕時に発表された資料には国防費の記述がなかった。
香港紙によると、財政部が5日開いた会見で、日本とシンガポールの記者が財政部の予算案に国防予算の数字がないと指摘し、明らかにするよう求めた。
財政部報道官は「中国の軍事費は、国内総生産（ＧＤＰ）の1.3％で例年と同じだ」と指摘。「米国は軍事費の引き上げを表明しているほか、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）も加盟国に、軍事費の対ＧＤＰ比率を2％に高めるよう求めている」とか語り、中国の国防費の拡大を正当化した。