フォード合弁会社に独占禁止法で罰金 貿易紛争で報復か

2019年6月6日福海外ニュースサイト博訊新聞網によると、国家市場監管総局は5日、自動車メーカー、重慶長安汽車とフォード・モーターの合弁会社、長安福特汽車(重慶市)に対し、ディーラーに販売価格の下限を守るよう指示したとして独占禁止法違反で1億6280万元(約25億円)の罰金支払いを命じた。(写真は東網のキャプチャー)

 米公共放送ボイス・オブ・アメリカによると、米中貿易紛争の激化にともない、米国政府が、通信設備・端末大手の華為技術(ファーウェイ)の締め出しを決めた後、中国当局は米国へ報復を始めた。600億ドル分の米国商品に対する関税引き上げのほか、中国企業に不当な損害を与えた外国企業を列挙する中国版「エンティティー・リスト(EL)」をつくると発表。米物流大手フェデックスの配送体制などの調査に乗り出した。レアアースの禁輸の可能性も示唆した。

 博訊新聞網によると、長安福特汽車は2013年から、重慶地区向けに「価格表」を作成し、ディーラーと「自主価格協定」を締結。モーターショーなどでの販売価格に下限を設け、それ以下での販売を禁じた。中国当局は、長安福特汽車の行為はディーラーの価格決定の自主権を奪って競争を規制し、消費者に損害を与えるもので独占禁止法に違反すると判断した。

 長安福特汽車は、澎湃新聞に対し、「独占禁止法違反での罰金の決定を尊重する。ルールに従った販売を行うための、既にディーラーとともに行動を始めた」などとコメントした。

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