米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、黒竜江省チチハル市の第34中学校で23日午後3時ごろ、体育館で屋根が崩落した事故で、24日午前10時、がれきに閉じ込められていた最後の1人が遺体で見つかった。事故の死者は計11人なった。死傷者は女子バレーボール部の所属で、事故時は教師とともに練習中だった。(写真は星島日報のサイト)
事故後、政府や警察、病院から保護者への通報がなく、ネット上では、病院に駆けつけた父母らが怒りをぶちまける映像が多数投稿されている。保護者の1人は「娘は(23日の)午後7時に病院に運ばれたが、午前0時になっても何も説明がない」と話している。
RFAが中国本土メディアの情報として伝えるところでは、23日午後、同中学の体育館の屋根が突然崩落。練習中の女子バレー部の生徒ががれきの下敷きになった。当時、館内に19人がおり、4人が自力で脱出したが、15人は閉じ込められた。部員は各学年からの選抜者で、校外で行われた試合を終えて、2日前に学校に戻ったばかりだったという。
台湾の中央通信社によると、けがした生徒が病院に搬送後、4~5時間たっても政府や学校から保護者への説明はなかった。病院には、治安維持のため警官隊が出動した。
中国紙・環球時報前編集長の胡錫進氏も、死傷者数を発表しないまま救出人数を強調するなど、当局の情報提供の欠陥を指摘。「現在、多くの地方で事件事故の情報を発表する際、指導者が現場で指揮したとか、救助活動がいかに行われたかを強調するばかりで、人的損失の数字をごまかしたがる。多くの人々は既に、そのような印象を強めている」と述べた。
今回の事故は、建設会社が規則に違反して、体育館の屋根に土壌改良材料「パーライト」を置いていたたことが原因。最近の雨で重くなり、屋根が支えきれなくなって崩れたとみられる。警察が、建設会社の工事責任者を拘束した。
◇出典
https://www.rfa.org/mandarin/Xinwen/cmh1-07242023003517.html
https://www.cna.com.tw/news/acn/202307240196.aspx
◇参考情報