香港メディアの星島日報によると、台風5号（トクスリ）は7月28日午前9時55分、福建省晋江市に上陸した。同日午前8時現在、88万人以上が被災。100人余りがけがしたが、いずれも軽傷だった。福建省福州市では建物などの被害が相次ぎ、直接の経済的損失は4億元（79億円）を超えた。（写真はRFAのサイト）
米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア（ＲＦＡ）によれば、北京や天津など中国北方各地は7月30日、台風5号の影響により各地の河川が氾濫する恐れがあるとみて、準備を始めた。河北省石家荘市では約2万0500人、北京でも数千人が避難した。
台湾の中央通信社によると、福建省の中、北部では28日午前8時から24時間に大雨が降り、ホ（草かんむりに浦のつくり）では526.8ミリ、省都福州は338.2ミリと1日の雨量としては過去最多を記録した。それぞれ過去最多は97年の296.8ミリと15年の254.3ミリだった。
福州市中心部では市街地が冠水し、多くの車が水に浸かった。地下鉄と路線バスは全面運休し、道路横断用の地下通路23本を閉鎖した。地下道の一部は、水位が2メートルに達した。当局は外出と車の運転を控えるよう呼び掛けた。
中国中央気象台によると、台風5号は勢力を弱め、29日午前8時、安徽省内で熱帯低気圧になった。ただ、中国北方地区で影響は続いており、北京、天津、河北、山東など６省・直轄市では大雨が予想されている。
京津冀（北京・天津・河北）の一部では8月1日までに200～450ミリ、局地的は600ミリ以上となり、単日の雨量としては過去最多となる見込み。
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