江蘇、浙江両省の政府が、特殊形態の大学「独立学院」を格下げし「職業技術専門学校」への再編を発表したところ、学歴の価値が下がり就職に不利だとして学生らが強く抗議し、一部が警察と衝突した。両省は、再編の一時停止を宣言した。台湾中央通信社が8日伝えた。(写真は東網のサイト画面)
「独立学院」は、一般大学と企業・団体、個人が合弁で設立し、校名で「大学」を名乗っている。入学に必要な、大学入学統一試験の点数は一般大学より低く、学費は高めだが、大学卒を称せるため、一部の学生に人気があった。しかし、中央政府の教育省が2020年5月、専門学校と合併し「職業技術大学」に改組する政策を発表した。
江蘇省南京市では、「独立学院」の南京師範大学中北学院の学生と父母らが学校に抗議。出動した警察官と激しく衝突した。浙江省でも「浙江工業大学之江学院」など2校の学生と父母らが4日から、陳情や抗議活動を行い、警察官との衝突も起きた。
香港メディアの東網によると、学生らは、数十万元の学費を払ったのに、学校が「格下げ」になるのは詐欺だと主張している。研究機関への就職や、公務員試験の受験にも不利となる。抗議行動は激烈で、けが人も出たもようだ。
中央通信社によると、江蘇、浙江両省政府の教育庁は、7日までに「独立学院」の再編事業を一時中止すると発表した。
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