医師と看護師が賞与支払い求め抗議　背景に収入不足

　広東省汕尾市の公立の大規模総合病院、汕尾市人民病院前で16日、白衣など制服姿の医師と看護師ら約100人が集まり、賞与の支払いを求めて抗議活動を行ったことが21日分かった。背景には医師らの慢性的な収入不足問題があるとみられる。香港メディアの東網が伝えた。（写真は東網のサイト）

　医師らは「飯を食べたい」などの標語が書かれた紙片を手に持ち、「院長出てこい」、「金を返せ」などと叫んだ。抗議活動は、今年8月に病院の3つの診療科だけに賞与が支給されたことがきっかけ。医師らの間で「不公平」との不満が高まった。

　抗議活動が起きたとの情報は、中国のネットで拡散し議論を呼んでいる。患者を救うべき立場の医師らが、賞与の不払いで抗議することに批判の声が上がる一方、同情する意見も多数挙がっている。

　ある投稿によれば、病院は地方政府の困窮で運営費の支給が遅れる一方、医療保険からの支払いも滞りがち。医薬品販売も病院からは切り離されている。

　別の投稿によれば、広東省広州市の有名病院でも、医師の収入は賞与と業績給のみで月間2万元（約42万円）ほど。医師になるための学費などを考えると割に合わないという。

　汕尾市人民病院は、延床面積5万3000平方メートル。619床あり職員923人が勤務している。

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