ホイールローダーが市場突入　6人死亡4人重軽傷　雲南

　中国メディアの極目新聞などによると、雲南省曲靖市陸良県馬街鎮の大龍潭村で18日午前9時ごろ、坂道を走行していたホイールローダーが制御を失い、道路脇の青果市場に突っ込む事故が発生した。地元当局の発表によれば、住民6人が死亡、4人が負傷した。

　事故現場は小規模な集落の市場で、朝の時間帯には野菜の買い物や出店を目的に多くの住民が集まっていた。住民の話では、事故車両は下り坂を降りる途中でブレーキが利かなくなったとみられ、買い物客や出店者の列に突入した。

　犠牲者の多くは50歳以上で、市場で野菜を売買していた地元住民だったという。遺族の1人は、「午前9時14分ごろ、家族が事故に巻き込まれたと知らされ、駆けつけたがすでに亡くなっていた」と証言した。また、別の遺族によれば、死亡した親族の年齢は53歳だった。

　住民によれば、負傷者4人のうち1人は重傷であるが容体は安定しており、他の3人は軽傷で命に別状はないという。

　中国の農村部では、建設機械や農業機械による事故が相次いでいる。無登録・無資格での運転や老朽車両の整備不良が横行しており、河南省や貴州省、湖南省などでも類似の死傷事故が発生している。政府による規制強化が進む一方で、地方では実効性を欠く場面も多く、今回の事故も農村地域における車両安全管理の課題を改めて浮き彫りにした。