米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア（ＲＦＡ）によると、中国国務院（政府）が20日開いた記者会見で、北京大学付属病院の専門家が、中国の新型コロナウイルス感染による死亡の定義は「肺炎と呼吸不全」であることを明らかにした。中国当局が発表するコロナの死者数が少ないことの理由を間接的に説明している。この基準は欧米と大きな隔たりがある。（写真はコロナ感染急拡大で医師不足 退職者の再雇用呼びかけ” target=”_blank” title=””>RFAのサイト画面）
国家衛生健康委員会が20日発表したコロナの死者は5人で、いずれも北京の住民。中国がコロナ対策を大幅に緩和してから感染者が激増し、医薬品不足や火葬場の混雑が深刻化しており、海外からは中国当局が発表する死者数が少なすぎるとの指摘が出ていた。
香港メディアの星島日報によると、北京大学大第一病院感染疾病科の王貴強主任は20日「コロナのオミクロン変異株に感染すると、呼吸器の上部を冒すが肺炎は少ない。部分的に肺炎になっても呼吸不全に至ることも少ない」と指摘。死亡の主な原因は基礎疾患と高齢、他の病気であり、真に新型コロナで肺炎にかかる呼吸不全となり死亡することは少ないと語った。
ＲＦＡによると、肺炎と呼吸不全をコロナの死因とする中国の基準は欧米などと異なっている。米疾病対策センター（ＣＤＣ）は「コロナが死亡の前提の一つとなっていれば死因とみなす」と定めている。英保健・社会福祉省が公表するコロナの死者は、陽性者なら他の病気で死亡した場合も含まれる。世界保健機関（ＷＨＯ）のコロナの死者の定義も英米とほぼ同じだ。
中国当局が19日に公表したコロナの死者は5237人。しかし、世界の専門家の多くが各種のモデルを使い、中国で今後かなりの死者が出ると予測している。英調査会社「 Airfinity」と広西チワン族自治区疾病対策予防センターの卓家同主任は香港の感染モデルを使った予測で、中国の死者が200万人を超えるとの見方を示した。
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https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/huanjing/cm-12202022143825.html
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