香港メディアの星島日報によると、中国の大型輸送機「運２０」12機がこのほど、セルビアに相次ぎ到着した。中国製の防空システム輸出のためで、中国製の同システムが欧州に輸出されるのは初めて。ロシアのウクライナ侵攻が続く中、西側諸国の注目を集めている。（写真は星島日報のサイト画面）
中国外務省の趙立堅副報道局長は11日、中国空軍が「運２０」輸送機でセルビアに「通常の軍事物資を輸送した」と認めたが、貨物の中身には触れなかった。趙副報道局長は、軍事物資が第３国に向けたものでなく、現在の情勢には無関係だと指摘した。
米公共放送ボイス・オブ・アメリカ（ＶＯＡ）によると、ロシアのウクライナ侵攻後、中国は中立を宣言しているが、基本的にロシア側に立っている。一方、セルビアは、ロシア政府に同情的で、制裁にも加わっていない。
米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア（ＲＦＡ）によると、セルビアに到着したのは、中国の中距離防空システムＦＫ－３。航空機やミサイル、ヘリコプター、ミサイルなどへの迎撃能力がある。セルビアへの納入は、両国が2019年に取り決めた。
台湾のシンクタンク、国家政策研究基金の李正修氏は「運２０の運用が、ウクライナ侵攻の最中に行われたことは偶然ではない」と述べた。欧米が独占する欧州兵器市場で、中国も浸透能力があることを見せつけるものだという。
◇参考情報
https://www.voachinese.com/a/half-a-dozen-chinese-y-20-cargo-jets-popped-up-over-europe-last-night-20220410/6523076.html
https://www.voachinese.com/a/china-serbia-military-supplies-20220411/6525230.html
https://std.stheadline.com/daily/article/2455148/%E6%97%A5%E5%A0%B1-%E4%B8%AD%E5%9C%8B-12-%E9%81%8B20-%E8%BB%8D%E6%A9%9F%E6%8A%B5%E5%A1%9E%E5%9C%8B-%E5%82%B3%E4%BA%A4%E4%BB%98%E9%98%B2%E7%A9%BA%E5%B0%8E%E5%BD%88%E7%B3%BB%E7%B5%B1
https://www.rfa.org/mandarin/yataibaodao/junshiwaijiao/gf1-04112022061856.html
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