ノーベル平和賞受賞者で、民主化要求宣言「08憲章」を起草した中国の人権活動家、劉暁波氏の釈放を求める声が内外で高まっている。中国外交部の陸慷報道局長は27日、定例記者会見で内政干渉だとして反発した。米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版が28日伝えた。
劉氏は服役中に末期の肝臓がんと分かり、刑務所外での治療が認められ遼寧省瀋陽市の大学病院に移送された。
同平和賞を選考するノルウェー・ノーベル委員会、国際人権NGOアムネスティ・インターナショナル、米議会中国問題執行委員会(CECC)議長のルビオ上院議員と共同議長のスミス下院議員らが劉氏が治療方法を自由に選べるようにすることや、家族・支持者との連絡を認めるよう中国政府に求める声明を発表した。中国内の人権活動家約1000人が連名で同様の呼び掛けを行った 陸慷報道局長は27日、この問題で記者の質問を受け、「いかなる国も中国の司法権を尊重するべき。中国の内政に干渉してはならない」などと述べた。
劉氏の病院移送が報じられた26日は 国連の「拷問の犠牲者を支援する国際デー」。2015年7月9日の「709大摘発」で拘束された中国の人権派弁護士、活動家らが刑務所などで過酷な扱いを受けていることが改めて内外の注目を集めた。