見本市参加のトルコ人4人拘束 トルコ政府の新疆政策批判で報復か

 2019年3月14日土福建省アモイ市で開かれた見本市「中国アモイ国際石材展覧会」に参加したトルコ人会社員4人が9日、脱税容疑で、中国の警察により滞在先のホテルから連行された。トルコの専門家は、新疆ウイグル自治区のウイグル人に対する政策を批判しているトルコ政府への報復との見方を示した。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が13日伝えた。(写真はRFAのキャプチャー)

 10日付トルコ紙・ヒュリットデイリーニュースによると、4人は中国に事務所を開設しているトルコ企業3社に所属。3社は2016年から中国企業と結託、安価な大理石を中国に密輸し、計約3000万元(約5億円)の税金を免れた疑いを持たれている。中国の警察は、3社を捜索して文書などの証拠品を押収した上、9日早朝、4人をホテルで拘束した。

 同紙によると、4人拘束のニュースが伝わると、中国滞在のトルコ人は激しく動揺。トルコ人の石材会社経営者の一部が予定を早めて帰国しほか、香港に逃れたという。

 中国問題に詳しいトルコ人専門家は、4人の拘束が、ファーウェイの孟晩舟副会長を拘束したカナダ政府に対し、中国政府が元外交官らを拘束した事件を連想させると指摘。「トルコ外務省の報道官が、中国政府を批判したことへの報復であるのは明らかだ」と述べた。

 専門家によると、中国政府はトルコ人に強硬な姿勢を示すことで、トルコをまねないようマレーシアやインドネシアなど他のイスラム国家をけん制する狙いがある。
 トルコ外務省の報道官は2月、中国政府が同自治区のイスラム教徒のウイグル人を任意に捕まえ、キャンプに収容しているなどと厳しく批判した。 

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