昆明の化学工場で黄リン火災 1257人避難、白煙拡散で住民に健康影響

昆明の化学工場で黄リン火災 1257人が避難

中国雲南省昆明市晋寧区二街鎮の化学品製造会社、雲南浩明精細磷化工有限公司で、2026年8月4日午前11時50分ごろ、黄リンの積み降ろし作業中に火災が発生し、大量の白煙と刺激臭が周辺地域へ広がった。晋寧区政府は8月5日、工場従業員と周辺住民計1257人を緊急避難させたと発表した。火災は8月4日午後10時7分に鎮火し、人的被害は確認されていない。事故原因については現在も調査が続いている。 事故発生後、晋寧区は応急管理、消防、生態環境、公安、衛生健康、工業団地管理委員会などの関係機関による現場指揮本部を設置し、緊急対応を実施した。事故を起こした工場には直ちに操業停止・営業停止が命じられた。当初は工場名が公表されていなかったが、その後、事故現場が雲南浩明精細磷化工有限公司であることが明らかにされた。

黄リン燃焼で五酸化二リン濃度が上昇

事故では黄リンが空気に触れて燃焼し、大量の白煙が発生した。黄リンは約30度で自然発火する性質を持つ有毒物質で、燃焼時には五酸化二リンを含む煙塵が発生する。この煙塵は水分と反応すると腐食性を持つリン酸ミストとなり、目や鼻、呼吸器の粘膜を刺激することが知られている。 生態環境部門が実施した緊急監視では、事故現場周辺で五酸化二リン濃度の上昇が確認された。当局は発生源の遮断や汚染拡散防止措置を講じ、2026年8月5日午前8時時点で濃度は低下傾向にあると発表した。衛生健康部門は、短時間の暴露でも喉の乾燥や咳、目の乾燥などの症状が生じる可能性があるとして、健康影響の監視を継続している。

白煙は周辺地域へ拡散 住民から体調不良の訴え

事故当時の映像では、白煙が二街鎮一帯を覆い、一部では屋根に白色の粉じんが堆積している様子も確認された。インターネット上では、煙塵が晋寧区から易門県、呈貢区、玉渓市方面まで流れたとの投稿もあり、一部地域の村委員会は住民にマスク着用を呼び掛けた。 現地住民によると、8月4日午後1時ごろから刺激臭が広がり始め、当初は雨の前触れかと思われたものの、その後、町全体が白煙に覆われたという。住民からは目の痛みや喉の痛み、咳、めまい、吐き気などの症状を訴える声が相次ぎ、翌5日朝になっても異臭が残っていたとの証言があった。一部住民は安全を考慮し、昆明市中心部へ一時避難した。 また、住民の一人は、黄リンを積み降ろししていた車両の不適切な作業により、貯蔵タンク内で爆燃が発生した可能性があると証言した。ただし、大規模な爆発ではなく、放射性物質による危険はないとの認識を示している。

事故企業は改善命令 行政処分歴も判明

二街鎮政府は工業団地周辺住民の避難は完了したと説明し、昆明市生態環境局晋寧分局は現場で引き続き対応を実施している。昆明市生態環境保護総合行政執法支隊にも事故に関する苦情や通報が複数寄せられており、事実関係の確認を進めている。 晋寧区政府は、事故によって周辺住民の生活に影響を与えたことについて謝罪し、事故企業に対して速やかな改善を命じた。今後も処理状況を順次公表するとしている。 公開資料によると、雲南浩明精細磷化工有限公司はリン化学製品を製造する企業で、過去にも行政処分を受けたことがある。 出典

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