雲南楚雄で遊覧船転覆、4人死亡 中央政府が重点調査指示

春節の惨劇、雲南省で遊覧船が転覆

2026年2月17日午後3時40分頃、春節(旧正月)の元日に沸く雲南省楚雄市東華鎮の観光施設「蓮溪湾リゾート」にて、悲劇は起きた。26人を乗せて運航中だった旅客船舶が突然転覆し、乗員乗客の全員が水中に投げ出された。地元当局は直ちに消防や応急管理部門を動員して救護にあたったが、最終的に4人の尊い命が失われた。生存者の中にも負傷者が含まれており、病院での治療が続いている。

今回の事故を受け、国務院安全生産委員会(安委会)弁公室は速やかに本事故の調査処理を「掛牌督办(国による重点的な指導・監督)」に指定した。雲南省に対しては、事故調査のレベルを格上げし、「四不放過」の原則を徹底するよう厳命している。これは「事故原因の未解明、責任者の未処分、関係者の未教育、是正措置の未実施」のまま事態を放置しないことを意味しており、法規に則った厳格な責任追及がなされる見通しだ。

観光需要の急増と形骸化する安全点検

2026年の春節連休は、中国国内の旅行者数が前年同期比で300%という驚異的な伸びを記録すると予測されていた。当局は連休前から、全国の観光施設に対して高リスク項目の安全点検や「網紅打卡点(SNS映えスポット)」での事故防止を繰り返し通達していた。しかし、最優先すべき安全確保よりも集客や回転率を優先した結果、悲劇が繰り返された形となる。

今回の事故調査における焦点は、船舶の資格確認、定員を超えた過積載の有無、さらには救命胴衣などの安全装備が適切に提供され、正しく着用されていたかという点に集まっている。SNS上では現場の安全意識の低さを指摘する声も上がっており、観光リゾート側の管理体制に深刻な不備がなかったかが厳しく問われている。

繰り返される船舶事故の背景と構造的課題

繰り返される船舶事故の背景と構造的課題

中国では船舶転覆事故が各地で起きている。貴州省では2025年5月4日、観光用遊覧船4隻が突風と悪天候の中で転覆し、乗客ら84人が転落、10人が死亡し70人が負傷した。湖南省では25年4月21日、川で住民の小型自家用船が転覆し、乗っていた6人全員が死亡した。

また、河北省では2024年4月13日、観光地で遊覧船が転覆して観光客31人が落水し、12人が死亡、10人が負傷した。広東省では2020年9月29日、砂石運搬船が転覆し、6人が救助された一方で10人が行方不明となった。

これらの事故に共通するのは、気象急変時の運航判断の誤り、救命装備の不足、そして違法な改造や過積載といった「人災」の側面が強いことだ。特に未開発のエリアや小規模なリゾート施設では、安全点検が形骸化し、規制当局の目が届きにくい。

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